ちょっと変わった日本人と付き合う――そのメリットは? 宋文州さんに聞く:仕事をしたら“金言”を聞くことができた(2)(3/3 ページ)
5年後、10年後、日本企業の海外進出はますます加速しているだろう。そうした時代に対応するために、ビジネスパーソンはどのような準備をしておけばいいのだろうか。
土肥: 日本にいるからグローバルに対応できない……とあきらめる必要はないということですね。でも、周囲に外国人がいない人はどうすればいいのでしょうか?
宋: 日本人同士でも練習はできますよ。
土肥: ん? どういうことでしょうか?
宋: 外国人のような日本人っているじゃないですか。いい意味で、周囲の空気を読めない日本人が。
土肥: ははは。
宋: 私から見れば、外国人そっくりの日本人ってたくさんいますよ。でも日本人からすると、そういう人って許せないんですよ。「こいつはヘンだ」「気持ち悪い」などと言っていますが、それではダメ。もちろん「なんだこいつは!」と思う人と、無理して付き合う必要はありません。ただ、ちょっと変わっているからという理由だけで、付き合いの輪を狭めることはいろんな意味で“損”をしていると思いますね。
会社の中で、こういうことを言う人がいますよね。「あいつはあいさつをしない。ダメな奴だ」と。でも、外国人でもあいさつができない人ってたくさんいますよ。大切なことは「あいさつができない=ダメな人」と思わないこと。逆にいえば「あいさつができる=イイ人」と思わないこと。こうしたことを言うと、年輩の日本人から「お前は日本人じゃないから分からないんだ」と言われますが、「日本人でなければ理解できない」という発想がそもそも間違っているのではないでしょうか。
グローバルに対応するということは、自分の“ポケット”をたくさん増やすということ。英語を学び、フランス語を学び、中国語を学び……ということもいいでしょう。ただ外国語を話すことよりも、新しい環境に入ってもやっていけるチカラを身に付けることのほうが大切なんですよ。
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