「もうダメだ!」と思ったとき、誰が助けてくれた? ユーグレナの社長に聞く:仕事をしたら“金言”を聞くことができた(3)(3/3 ページ)
体長0.1ミリ以下で、藻の一種である単細胞生物。人間の目には見えないミドリムシを増やすことに成功したユーグレナの出雲充社長は、創業当時どんなことを考えていたのだろうか。
時間と多数決は相性が悪い
土肥: 自分の夢に賛同してくれる人がいないということは、“独りよがり”になっちゃいますね。
出雲: そうなんです。自分がどんなに「これはすばらしい仕事だ」と思っていても、自分以外に同じ夢を追いかけてくれる人がいなければ、それは“独りよがり”なだけ。
最近、ベンチャーを始めようと思っているのですが……といった相談を受けることが多くなったのですが、独りよがりな人には必死になって止めています。そうした人は「なぜオレのすごさが分かってくれないんだ!?」といった論理なんですよね。そうした考えで、事業を立ち上げるのはいかがなものかと思いますね。
土肥: 話を聞いていると、仲間は2人ではなく、3人がいいようですね。2人だとケンカ別れするかもしれませんが、3人だと誰かが仲裁に入ってくれる。
出雲: そうなんですよ。2人しかいないとケンカになって、仲直りの糸口がなかなか見つかりません。ただ、それだけではないんですよね。
ベンチャー企業というのは、いろいろなモノが足りないのですが、大切にしなければいけないことがあるんですよ。それは「時間」。しかしその時間と、多数決はものすごく相性が悪い。1対1ではダメ、2対2でもダメ。多数決をとるときに、3人だと必ず3対0か2対1になる。自分の意見が通らなかった人は面白くないかもしれませんが、やってみてダメだったらその人の意見を採用すればいいだけのこと。なので、1対1、2対2といった状況になることが、ベンチャー企業にとってはリスクになるんですよね。
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