インタビュー
ルーツは病院にあった? 今年46歳、ボンカレーの過去:仕事をしたら“レトルトカレー”ができた(前編)(5/5 ページ)
1968年に発売された「ボンカレー」は、どのように開発されたのだろうか。製造元の大塚食品に聞いたところ、意外な答えが返ってきた。カレーが入っている袋を殺菌するために……。
ボンカレーが売れた
垣内: なぜボンカレーが売れたのか? という質問には「賞味期限を長くすることに成功した」「個食が進んだ」「CMがヒットした」――この3つを挙げることができますね。こうして発売してから5年後には、年間1億食を超えることができました。
土肥: 当時、「日本のカレーといえばボンカレー」と言われるほどだったそうですが、いまでも「レトルトカレーといえば、ボンカレー」という地域がありますよね。
垣内: 沖縄ですよね。
土肥: はい。取材の前に、複数の人にこのような質問をしました。「レトルトカレーといえば、どの商品が思い浮かぶ?」と。そうすると、いろいろな名前が挙がってきました。「ククレカレー」であったり、「カレー職人」であったり、「カレーの王子様」であったり。そりゃあ、そうですよね。たくさんの種類のレトルトカレーが売られているので、いろんな商品名が出てきて当然。でも、沖縄の人だけは違った。全員が「ボンカレー」と答えたんですよね。
そこでお聞したい。沖縄ではなぜボンカレーが支持されているのでしょうか? 特別なマーケティングでも行っているのでしょうか?
垣内: 実はですね……。
(つづく)
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