コンビニのオーナーが亡くなったとき、どうする? どうなる?:ご一緒に“おでん”いかがですか(3/4 ページ)
大雪が降っても、コンビニは開いている。ほとんどの人が「コンビニは年中無休」と思っているだろうが、オーナーが亡くなったときはどうなるのか。
突然コンビニが消えた
大雪が降ってもお店を開けるコンビニだが、大掛かりな店舗改装時には1週間ほど休業する。そんな時は、1週間ほど前から店頭で告知をしているのだが、そんなポスターを見ている人は少ない。
休業初日に片付けをしていると、たくさんのお客さんが閉店していることに驚く。中には、状況が飲み込めず立ちすくむ人もいる。
もう1つ、お店を閉めるのは、廃業する時だ。この時は、在庫を残さないようにするので、毎日通うようなお客さんには、廃業が伝わる。しかし、閉店の告知はギリギリにするので、タマにしか利用しない人には、突然コンビニが消えたように思うようだ。
なぜ消えたように感じるかというと、廃業するときには、コンビニチェーンのイメージが残らないようにしているからだ。閉店作業は、主に深夜に行われる。お客さんが途切れたところで、店内の照明を切り、コンビニのマークが入っている看板などの電気も消える。その時点で、普段こうこうと光っている店が闇に溶け込むのだ。
翌日の午前中には、看板のコンビニマークは撤去され、代わりに無地の板がはめ込まれる。かつては、外壁タイルまで覆い隠してたころもあったようだ。
コンビニオーナーが亡くなったら
コンビニが24時間365日オープンしていることが、本当にスゴいと感じるのは、大雪のときではない。店のオーナーが亡くなっても、決して休業しないことだ。
当然、近所の人はオーナーが亡くなったことを知っているので、そんな時に休業しても、文句を言う人はいないだろう。しかし、本部のシミュレーションは完璧だ。オーナーが死んだ場合も想定している。死亡の知らせが入った途端、ヘルプ要員の確保、店への派遣など一瞬で手配が完了するのだ。
一報が入ると、担当スーパーバイザーが駆け付け、店番をする。同時に地区事務所長がさまざまな手配を指示。担当スーパーバイザーも店に入り続けるわけにはいかないので、アシスタントに店番を引き継ぐ。店では、アルバイトのシフト調整が行なわれる。穴が開いたシフトを本部社員が埋めるという形だ。ちょっと嫌な話だが、オーナーが病気で死を予見できる状態であれば、本部の対応スピードはさらに速くなる。
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