スマートフォンの普及で、ガムが売れなくなっている(マジか):人に話したくなるコラム(3/3 ページ)
チューイングガムを愛してやまない世界最大の消費国、米国でガムの売り上げが落ち込んでいる。タブレット菓子やグミの売れ行きは好調だというのに、なぜガムが不振なのか。その理由は……。
ガムが復活するのは絶望的
ガムが売れない理由として最近看過できなくなっているのが、ライフスタイルの変化だ。そこで、少し気になる噂がある。スマートフォンの普及で、ガムが売れなくなっているというのだ。なぜ、スマホとガムの売れ行きが関係あるのか? スマホの操作に忙しい若者は、暇つぶしに食べていたガムが必要なくなってしまったからだとか。その真偽は謎だが、ガムを食べる機会の減少に一役買っているという声もある。
同じように、タバコとガムの消費も密接だと言える。喫煙者が減ったから、ガムの消費量が落ちているという説もあながち間違っていないだろう。
企業は必死になって売り上げ減少の穴を埋めようとしているが、ガムが復活するのは絶望的かもしれない。ガムの売り上げが激減している間に、とりまく環境は変化してしまった。もはやガムは時代遅れになりつつあるのだ。
日本や米国では、虫歯予防だとか息をリフレッシュさせるといった効果を強調するマーケティングが定番で、それ以上のセールスポイントが出てこない。東京都で開業するある歯科医は、「そもそも、イマドキの若者はその効果を得られるほど長時間ガムを噛めないだろう。顎が疲れてしまうからね。最近の若者は柔らかいものを好んで食べる傾向があるので、顎が弱くなっている」と言う。そんな人間に起きている変化も、若者をガムから遠ざけている一因のようだ。
もしかしたら、古代ギリシャ時代から存在していたと言われるチューイングガムそのものに、人類は噛み飽きてしまったのかもしれない。
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