映画館へ「iBeacon」使う新サービス、20世紀フォックス映画が導入:iBeacon×業務導入
近づけば自動的に情報がiPhoneへ──。O2Oの切り札と期待される「iBeacon」機能を活用した、新たな顧客集客サービスが本格的に導入され始めた。20世紀フォックス映画が「TOHOシネマズ」に導入する。
O2O(Online to Offline:オンラインの情報からオフラインの消費行動を促すマーケティング施策)として普及が期待される「iBeacon」の本格導入が急速に進んでいる。
20世紀フォックス映画は、近距離無線通信機能「iBeacon」を用いた新たな映画館来場者向けサービスを2014年5月14日公開の映画『X-MEN:フューチャー&パスト』に導入する。大規模なエンターテインメント施設への商用利用事例として日本発とうたう。
iBeaconは、近接無線通信技術であるBluetooth Low Energyを用いたiPhone/iPadに備わる機能。iOS 7以降のスマートデバイスで利用でき、機能名は異なるが導入ソリューションの対応によりBluetooth Low Energyを備えたAndroidスマートデバイスの一部でも使え、同じ近距離無線技術であるNECに対してiPhone利用者を含めて訴求できる対応デバイスの多さが特長。施設の要所にビーコン発信器を設置し、来館者のスマートフォンへインターネットを介してそのサービスや展示物などの情報を自動的に配信できる。来場者への映画の楽しみを提案する新たな施策として、来場者の満足度を向上させ、映画のPRやさらなる劇場への来場訴求を図るのが狙いだ。
20世紀フォックス映画は、まずは『X-MEN:フューチャー&パスト』を上映するTOHOシネマズ日本橋、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて運用を開始。2014年夏をめどに同施策の全国展開も計画する。iOS向けアプリ「TOHOシネマズマガジンApp(バージョン2.6以降)」をインストールした来場者は、劇場に入場するだけ、X-MENのビジュアルに近づくだけで出演者のメッセージによる限定の特典動画や施設への誘導、デジタルクーポンの配布、オンラインキャンペーンとの連携など、映画コンテンツの楽しみ方を拡張するサービスが受けられる。
サービスは、ACCESS開発の位置連動型コンテンツ配信ソリューション「ACCESS Beacon Framework」により実現。Beaconハードウェア、スマートフォン向けアプリ、クラウド管理システムをワンストップで提供する。近距離通信を行うビーコン発信器ごとに異なるIDが割り当てられる仕組みのため、同じロビーにいても場所によってカスタマイズされた動画を含めた情報を配信できる。2014年夏をめどにAndroidスマートデバイスへの対応も予定する。
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