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懲罰降格「Facebookノリ騒動」に学ぶこと:臼北信行のスポーツ裏ネタ通信(1/4 ページ)
采配批判などを理由に二軍へ降格した、DeNA中村紀洋内野手の「ノリ騒動」。この騒動の裏側で「ゴースト・ノリ」と呼ばれる第三者が介在していたようである。また、この騒動を冷静にひもとくとビジネスパーソンへの教訓がいくつか垣間見えてくる。
著者プロフィール:臼北信行
日本のプロ野球や米メジャーリーグを中心としたスポーツ界の裏ネタ取材を得意とするライター。WBCや五輪、サッカーW杯など数々の国際大会での取材経験も豊富。
先日、プロ野球の横浜DeNAベイスターズで内紛まがいのゴタゴタが生じた。
主力で4番を務めていた「ノリ」こと中村紀洋内野手が采配批判をしたとして出場選手登録を抹消され、二軍へ降格となった。これに不満を募らせた中村が自身のFacebook(中村選手のFacebookページ参照)で『中畑清監督を批判したわけではない。コーチに“自分が打席に入っている時は走者を場面によっては動かさず、打撃に集中させてほしい”と相談しただけで登録抹消を通告された』などと主張したことで騒動はさらにエスカレートした。
しかし、この“ノリ騒動”の裏側で、実は中村本人以外にもシナリオを描いた「ゴースト・ノリ」と呼ばれる第三者が介在していたことは、どのメディアでもここまで報じられていない。中村本人が謝罪したことで一応の終止符が打たれた形となり、このままフェードアウトしそうな雲行きだが、果たしてこれで一件落着なのか。DeNA関係者や球界の有識者を取材した見解と、知られざる裏側の真相を解明しながら、このノリ騒動を検証してみたい。
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