日本代表の試合を見てから、出社してもいいよ――なんともウラヤマシイ会社:この会社「いいね!」(1/2 ページ)
「サッカー・ワールドカップの試合をテレビで見ているので、寝不足……」というビジネスパーソンも多いのでは。そんな人にとって、ウラヤマシイ会社がある。それは試合を見てから、出社OKという制度だ。
サッカーのワールドカップをテレビで観戦して、寝不足……。応援しているチームが試合をしているのに、会社に行かなければいけない。「うーん、仕事に集中できないなあ」という人も多いのでは。
寝不足なのに、無理をして仕事。試合を見たいのに、我慢して仕事。そんな無理・我慢をするなら、いっそのこと「(会社を)休んでもいいよ」「(時間を)ズラしてもいいよ」という会社が出てきた。
アフィリエイトサービスなどを手掛ける「もしも」は、日本代表チームを応援すために「ニッポン応援休暇」を導入。日本戦の試合に限定して、キックオフが午前7時以降(日本時間)の場合、社員は午前中休めるというものだ。
ということは、ギリシャと対戦する20日(金)の午前中は、誰も出社しない? 「基本的にはそうなのですが、電話番として私は出社しなければいけないんです……」と語るのは、広報の小野彩子さん。それはそれはカワイソウ……と思っていたら、「でも大丈夫。私は“にわかファン”なので、ルールもよく分からないんです(苦笑)」とのこと。
そもそもどういったきっかけで、このような休暇制度を導入したのだろうか。同社のリリースには「社員が自宅で応援しやすい環境を整えるとともに、社員の活力を創出し業務パフォーマンスを向上させることを目的としています」と書かれている。なるほど。いいことを言うなあ、と思っていたら「以前からサッカー日本代表の試合があるときに、オフィスのテレビで観戦している社員がいたんですよ。その熱狂的な社員たちが『ワールドカップの試合が見たいので、その日は会社を休みにしていただけませんか?』と社長に申し入れしたんですよ」(小野さん)。
直談判した結果、社長は快諾。しかも、社長は「サッカーファンではない」にもかかわらずにだ。
そんな太っ腹な社長なので、他にもいろいろな試みをしている。そのひとつが、「野菜ジュース制度」。オフィスに野菜ジュース専用の冷蔵庫があって、社員は1日1本、無料で飲むことができるのだ。社員の平均年齢は20代後半。独身男性が多いので、不規則な生活を送りがち。そんな彼らの体を心配して、野菜ジュース飲み放題としたわけだ。また、社員からは「黒ウーロン茶も飲みたい」「春雨スープも飲みたい」という声があって、今ではそれらも無料で提供している。
体にも財布にも優しい会社である。
株式会社もしも
2006年設立のITベンチャー。個人が在庫を持つことなく、無料でネットショップを開設できるドロップシッピングサービスの提供を日本で初めて開始した。現在40万人以上の人に利用されている「もしもドロップシッピング」をはじめ、商品在庫を持たずに楽天市場などに出店できる「TopSeller」、個人サイトを利用して広告収入を得ることのできる「もしもアフィリエイト」など、個人が持つ「もしも、こんなことができたら」という思いの実現を支援するサービスを展開している。 株式会社もしもは、新しい「生き方」「働き方」「自己実現」を目指せる社会の実現に取り組んでいる。
関連記事
- 宋文州氏が語る、日本人が「多様性」を受け入れられないワケ
日本に多様性は必要だと思いますか? こう聞かれると、ほとんどの日本人は「必要だ」と答えるはずだ。にも関わらず、なぜ日本では多様性を受け入れる考え方が広がらないのか。その疑問を、ソフトブレーン創業者の宋文州氏にぶつけてみた。 - なぜ給料が二極化するのか? 年収200万円と800万円の人
景気低迷の影響を受け、給料は下がり続けている――。そんなビジネスパーソンも少なくないだろう。では、今後10年間はどうなのか。リクルートで働き、中学校の校長を務めた藤原和博さんに「10年後の給料」を予測してもらった。 - 就活生・転職者必読! 経産省女性室長に聞く、「ホワイト企業」の入り方
流行語にもなった「ブラック企業」に対し、非ブラック企業の中でもさらに優良な“ホワイト企業”を紹介した本が出版された。ホワイト企業とは何か。ホワイト企業を探すにはどうしたら? 経済産業省の坂本里和さんに聞いてみた。 - 大企業の正社員、3割は会社を辞める
東日本大震災の発生以降、「今後どのように働いていけばいいのか」と考えるビジネスパーソンも多いのでは。ポスト大震災の働き方について、人気ブロガーのちきりんさんと人事コンサルタントの城繁幸さんが語り合った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.