オレ、定年まで働けるの? 中間管理職がハマる意外な落とし穴:サカタカツミ「新しい会社のオキテ」(2/4 ページ)
「自分が定年まで働いている姿が想像できません」といった不安を感じていませんか? ロールモデルが多様化しているので、中間管理職の間でこうした落とし穴にハマる人が多いようですが、ではどうすればいいのでしょうか。答えは、簡単。それは……。
ロールモデルが多すぎて、逆に不安になってしまう?
かつて、キャリアを考える上で大切なことのひとつに「ロールモデルを見つけて、マネをしろ」と、まことしやかに言われていた時代がありました。と、過去形にしてしまいましたが、当然、いまでもこの考えは一般的ですし、多くの場合は有効だと思います。しかし、今の時代だからこその悩みが存在し始めました。それは、ロールモデルの多様化です。
企業に入り、仕事を覚え、後輩を指導し、部下を管理し、家庭を持ち、後進に道を譲るという一本道の、それこそ、組織に属するとはこういうことだ、という典型的なロールモデルしかなかった時代は、あとは、ロールモデルになる人を好き嫌いで選び、模倣(もほう)するだけで十分でした。
しかし、いまはそんなシンプルなキャリアは少数派になりつつあります。転職はもはや、珍しいことではなくなりましたし、独立する、起業する、というスタイルも一般化し始めています。いまの仕事をしながら、別の事業にも取り組むというマルチな仕事の仕方をする人、複数の仕事をあえて組み合わせながらリスク分散を試みる人など、それこそ、モデルは百花繚乱(ひゃっかりょうらん)。
だからこそ、自分がどんな道を歩んだらよいのか、分からなくなってしまうのです。さらに、40歳代後半という時期が、それに拍車をかけるのかもしれません。これまでを振り返って、このままでよいのか、もし方向転換、もしくは新しい何かに挑むなら、きっと最後のチャンスだと(=個人的には、いくつになってもチャレンジすればよいと思うのですが)自分で限界を決めてしまう、そんな時期なのです。
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