「無線LAN、暗号化してるから大丈夫」と思い込んでませんか?:半径300メートルのIT(2/2 ページ)
空港の公衆無線LANが暗号化されていないので危険だと話題になりました。では、暗号化してあれば安全なのでしょうか?
公衆無線LANを安全に使う方法はないの?
では、公衆無線LANを安心して使う方法はないのでしょうか。筆者は、以前本コラムでも紹介した、全ての通信を暗号化する「個人用VPN」を使うことをお勧めします。
まだまだ地味なサービスですが、自分の身は自分で守る時代、契約しておいて損はないと思います(が、まだまだ導入のハードルが高いことも確かです。もうちょっと分かりやすいサービスが出てくるといいのですが……)。
このほかのやり方として、個人用よりももう1段レベルの高いセキュリティ方式を使うこともお勧めです。
例えば、企業内の無線LANの多くは、一人ひとり異なるID/パスワードを使って通信を暗号化する「WPAエンタープライズ」という方式を使っています。これならパスフレーズの使い回しではなくなりますので、横から通信をのぞき込まれることはありません。
実はこの方式、携帯キャリアが提供する無線LANサービスではすでに採用されているのです。最近はパスフレーズを設定しなくても、「SIM認証」機能により自動的に無線LANに接続できるようになっています。
また、すでに米国の21空港では新たな認証方式を取り入れた「Passpoint(HotSpot 2.0)」が展開されています。この方式に対応したプロバイダーと契約していれば自動的に無線LANに接続できる仕組みができつつあります。
日本でもこのような仕組みが浸透してくれれば、安全で手軽に公衆無線LANが利用できるはずです。ちょうど2014年8月29日に観光庁と総務省が「無料公衆無線LAN整備促進協議会」を設立したところ。この成果に期待したいと思います。
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