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なぜ海外でウケたのか? ユニ・チャームの紙オムツとコミーの業務用ミラー世界で売れてる、日本発のヒット商品(7/7 ページ)

ユニ・チャームの紙オムツがインドネシア市場で伸びている。業務用ミラーを扱うコミーの鏡が世界中で支持されている。なぜ両社の商品は、海外でウケているのか。その理由について、マーケティングに詳しい永井孝尚さんに話を聞いた。

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誰も気がつかなかった市場

永井: いえ、それは違うんですよ。コミーは最初から技術力があったわけではありません。同社の本業は看板業で、その一環で回転看板を作っていました。ある展示会で、「この回転看板を両面ミラーにしたら面白そうだ」と考えて、天井から吊るして展示したんですよ。すると、その場で30枚の注文がありました。

土肥: おー。

永井: 数カ月後、お客さんがミラーをどのようにして使っているのかを見に行ったところ、万引き防止用に使っていました。これは想定外。コミーは業務用ミラーという、これまで誰も気がつかなかった市場に大きな需要があることに気づいたんですよ。それ以来、同社はお客の現場で使い方を学びながら、業務用ミラーの技術を磨いています。

 コミー本社で衝突防止用ミラーを見せていただいた際に、「そういえば、先日、オフィスで人とぶつかってしまって……」と話したところ、すぐに開発部長が飛んできました。何事かなと思っていたら、そのときの状況を聞かせてほしいとのことでした。質問攻めにあってしまい、1時間ほど話してしまいました。何が言いたいかというと、同社の強みは、業務用ミラーの使い方を真剣に考え続けていることです。お客さんの課題を見つけることに、ものすごく貪欲で、それを商品開発のヒントにしているんですよね。

土肥: ユニ・チャームとコミーの「フレームワーク」を説明していただいたのですが、逆に言えばこの4つのことができていない会社は“ちょっと問題アリ”ということになりますよね。そうした会社は、どういった状況に陥っているのでしょうか。教えていただけますか。

永井: 分かりました。

つづく

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