過去3年で42%増! 横浜DeNAベイスターズのファンが増えている理由:仕事をしたら“ファン”が増えた(5/7 ページ)
プロ野球のペナントレースが終了した。3年前に誕生した「横浜DeNAベイスターズ」の成績は6位、5位、5位と低迷しているが、観客動員数は増え続けているという。その理由について、同社の池田純社長に聞いた。
「飲食」「接客」に関する満足度
土肥: なるほど。横浜市に住んでいる人は、食経験が豊富だと思います。東京や横浜にはおいしい店がたくさんあるので、スタジアムで売っている焼き鳥には満足できませんよ。あっ、先ほどから「焼き鳥」のことばかり言っていますが、横浜スタジアムの焼き鳥が「おいしくない」という意味ではありません。あくまで、例えのひとつなので。(汗)
池田: あと「接客」の数値も、以前は低かったんですよ。でも、研修などを行って、スタッフには接客方法を学んでもらいました。例えば、自分の席がどこか分からないお客さんに対して、ただ誘導するだけではいけません。困っているお客さんがいたら、「何かお困りですか?」「どちらに行かれたいのですか?」などと自然に接しなければいけません。いわゆる“おもてなし”によって、お客さんには心地良さを感じてもらう。こうした試みを続けていると、「接客」の満足度はもっと上昇するのではないでしょうか。
また、来年からは「拡声器」を止めることも検討しています。現在は、拡声器を使って「入口は右にありますので、そのまま進んでください」「出口は左にありますので、そちらに行かないでください」「そちらに並ばないでください」といった感じで誘導しているのですが、これって“おもてなし”ではないですよね。
土肥: 考えてみたら、押しつけ感がありますね。
池田: どうやったら押しつけではないコミュニケーションができるのか。これまでにない誘導方法を考えていかなければいけません。
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