ブルーボトルコーヒーが大切にする3つのこと:フリーマンCEOに聞く(1/2 ページ)
米Blue Bottle Coffeeの創業者であるジェームス・フリーマンCEOのインタビュー後編。企業理念やブランドなどについて語った。
東京・清澄白河に日本第1号店となるコーヒーショップをオープンしたばかりの米Blue Bottle Coffee。その創業者であるジェームス・フリーマンCEOにインタビュー取材を敢行した。
日本進出の理由などを語ったインタビュー前編に続き、後編となる本稿ではBlue Bottle Coffeeの企業理念やブランドに対する考えなどを聞いた。
3つのキーワード
――Blue Bottle Coffeeは理念として「デリシャスネス」「ホスピタリティ」「サステナビリティ」の3つを掲げています。それぞれ具体的に教えてください。
まずは、デリシャスネス。おいしさがBlue Bottle Coffeeの事業の中で一番大事です。おいしいコーヒーを入れるために、ソーシング(調達)や焙煎など各部門が常にベストな状態を保ち、そして進化させています。
ペイストリー(菓子類)についても同じです。他社から出来上がったものを仕入れてくることは可能ですが、我々と同じ思いで商品を作っているかどうかは分からないので、結果的に自社ですべて調理することにこだわっています。デリシャスネスというのは、それほどまでに事業において最も大切なものだととらえています。
ホスピタリティについては、顧客により良く感じてもらうことだと思います。お店に入ってきた人それぞれに合わせて最適な対応をすることが重要です。そのためには顧客への直接的な対応だけではなく、店舗で働くスタッフ全員の振る舞いやその場の空間などすべてがホスピタリティにつながっていると意識しなければなりません。
最後にサステナビリティです。Blue Bottle Coffeeで提供する商品や使う道具、食器類、それは紙コップに至るまでもすべてサステナブル(持続可能)であるべきだと考えています。例えば、コーヒー豆の調達先について、そこが継続して質の高い豆を提供できるかどうかは我々の責任なので、パートナー選びにはそうした視点を入れています。また、Blue Bottle Coffee自身もずっとおいしいコーヒーを顧客に提供し続けるために、ビジネスを継続できるような価格設定などを行っています。とんでもなく価格を安くして事業が継続できなくなっては意味がありませんから。
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