ニュース
日本で最も人が集まるバス停がリニューアル、その狙いは:新しい空間提供(1/4 ページ)
バスの振動が伝わりにくい待合室や女性目線を意識した化粧室を採用するなど、西鉄天神高速バスターミナルがリニューアルした。バス移動の前後も考慮した空間作りで、楽しいバスの旅を演出する。
高速路線バスの年間利用者数、日本一のバスターミナルが九州にある。西日本鉄道が運営する「西鉄天神高速バスターミナル」だ。2015年3月に「第2の創業」と位置付ける大幅改装が完了し、若い女性をメインターゲットにさらなる利用者増を狙っている。
「飛行機や鉄道に比べると移動時間は長いが、高速バスの旅も悪くはない。むしろ想像以上に楽しい、と思ってもらいたい」
3月21日に開かれたグランドオープンイベントで、西日本鉄道の庄山和利部長(自動車事業本部営業企画部)はリニューアルの狙いをこう話した。高速バスの振動が伝わりにくくした待合室、女性目線を意識して休憩スペースを広く設けた化粧室、若者に人気のコーヒーチェーン、コンビニエンスストア、旅先の情報を発信するデジタルサイネージを採用するなど、単なる高速バスの発着拠点としてではなく、旅への期待感を引き立てる空間作りを意識している。
もともと長距離高速バスの発着地として多くの旅行者が利用するバスターミナルが、新しい空間提供で高速バス旅行のイメージをどう変えていくのか。他のバスターミナルにはない魅力とは何か。取材してきた。
関連記事
- あなたの街からバスが消える日
バスは鉄道と並んで、地域の重要な移動手段だ。特にバスは鉄道より低コストで柔軟に運用できるため、公共交通の最終防衛線ともいえる。しかし、そのバス事業も安泰ではないようだ。 - ご存じ? バス停留所で生まれた、新たなビジネスモデル
自宅の最寄りのバス停が、ある日突然カッコよくなった。屋根がつき、ベンチが付き、ガラスの掲示板にバスの情報がしっかり掲載されている。壁にはオシャレな広告も入っていた。最近、都内ではこのスタイルのバス停が増えているようだ。仕掛け人は……。 - えっ、前の飛行機を抜いてもいいの? パイロットの知られざる世界
パイロットといえばエリート中のエリートというイメージがあるが、飛行機を操縦しているときどんなことを考えているのだろうか。JALでボーイング777の機長を務める近藤さんに話を聞いたところ、意外な答えが返ってきた。 - 鉄道からバス転換で浮かび上がる、ローカル線の現実
JR東日本は岩泉線のバス転換方針を発表した。鉄道復旧を望む地元は落胆し、やがて反発へ向かうだろう。プレスリリースにはローカル鉄道の厳しい現実を示しているが、奇跡の復活はあるのだろうか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.