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セブン&アイとイオン、流通2強時代はまだ続くのか?:明暗くっきり(2/2 ページ)
同時期に過去最高の営業利益を叩き出したセブン&アイと、業績予想の下方修正を行ったイオン。証券アナリストに両社のビジネスにおける差などを聞いた。
イトーヨーカ堂の立て直し急ぐ
今後もセブン&アイの“独走”は続くのか。窪田氏によると、イトーヨーカ堂の経営立て直しに加えて、「第2の創業」と位置付けるオムニチャネル・ビジネスを収益化のめどが立っていないことが問題だという。
「有店舗販売を中心にビジネス展開する日本の大手小売業は、昨今、通信販売を強化しているが、物流費がかさむ問題やシステム投資負担などから軒並み赤字を計上する。セブン&アイの事業別利益でも、通信販売は75億円の営業赤字になっている」と窪田氏は解説する。
一方で、イオンが業績を上向きにする糸口はあるか。窪田氏は「好調な小型食品スーパーの分野を強化してコンビニに対抗するほか、金融事業のイオンクレジットサービスはさらに成長の余地がある。また、都心の店舗については急増する外国人観光客を取り込めるように品揃えを強化すべき」と述べた。
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