流通大手のイオンは4月9日、2015年2月期通期の連結決算を発表した。主力のGMS(総合スーパー)事業が足かせとなり、当期純利益は前年同期比で7.7%減と落ち込んだ。
売上高を表す営業収益は7兆785億7700万円(前期比10.7%増)と過去最高を更新したが、営業利益は1413億6800万円(同17.5%減)、経常利益は1525億900万円(同13.8%減)、当期純利益は420億6900万円(同7.7%減)と軒並み下げた。
依然として主力のGMS事業が苦しく、16億4600万円(前期より366億8500万円の減益)の営業損失を計上した。消費税増税後の対応が遅れたことや、集中豪雨や台風などの悪天候が客足に影響し、既存店売上高は対前期比で97.2%(内訳:衣料95.5%、食品97.5%、住居余暇97.6%)だった。
2016年2月期の連結業績予想については、営業収益を8兆円、営業利益を1750億円、純利益を425億円と見込んでいる。
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