清涼飲料市場は前年比1.5%減――注目のコンビニコーヒーは?
富士経済は5月21日、国内清涼飲料の市場動向を調査し、その結果を発表した。2014年の国内市場は、前年比1.5%減の4兆9790億円だった。
富士経済は5月21日、国内清涼飲料の市場動向を調査し、その結果を発表した。2014年の国内市場は、前年比1.5%減の4兆9790億円。「消費税増税に加え、最需要期となる夏場の天候不順が追い討ちとなり多くのメーカーが苦戦した。また、消費税増税によりチャネル間の売価差が拡大し、自販機は割安な量販店やコンビニへ需要がシフトし低迷が目立っている」(富士経済)。また、原料価格の高騰などによって、飲料メーカーの利益確保は難しくなり、「今後は上位メーカーへの集約が加速していくとみられる」(同)と分析した。
注目されているコンビニのカウンターコーヒーについては、2014年は前年比48.2%増の1500億円。2015年は同17.3%増の1759億円を見込んでいる。「2014年後半から2015年にかけて、『セブンカフェ ドーナツ』(セブン-イレブン)など、コーヒーとの“ついで買い”を狙ったカウンターファストフードなどの展開強化により客単価向上を目指す動きが活発化している」(同)
トクホ飲料については、2014年は前年比14.4%増の2453億円。2015年は同1.5%増の2489億円を見込んでいる。2014年は炭酸飲料の頭打ち感が否めないものの、「伊右衛門 特茶」(サントリー食品インターナショナル)が好調で、市場をけん引。また、「明治ブルガリア のむヨーグルト」(明治)シリーズが2013年にテトラ・トップ容器(チルド用の紙容器)を採用したことを機に、消費者の支持が拡大したことで市場は前年比二ケタ増となった。「2015年は春先から無糖茶飲料の新商品投入が見られるほか、『黒烏龍茶』(サントリー食品インターナショナル)の大々的なリニューアルもあり、同カテゴリーがけん引し市場は堅調に伸びると見込まれる」(同)
関連記事
- ローソンのコーヒーは誰が飲んでいる? データから見えてきたコト
「コーヒーはコンビニで買う」という人が増えてきているが、一体どんな人が購入しているのだろうか。ローソンのPontaカードを分析すれば「どういった人が何を買ったのか」が分かるので、担当者に直撃。男性20〜40代がよく飲んでいるのは……。 - コンビニコーヒーの味に違いはあるの? 科学的に分析した
外出先で「ちょっとコーヒーを」と思って、カフェチェーンに立ち寄る人も多いのでは。ファストフードやコンビニでも気軽にコーヒーを飲むことができるようになったが、その味に違いはあるのか。味を分析できる機械を使って調べたところ、意外な事実が……。 - コンビニのドーナツ戦争をどう見てる? ミスドがコメント
コンビニがドーナツ市場に参入しているが、市場を独占してきたミスタードーナツはどのように受け止めているのだろうか。これまであまり明らかにしてこなかったが、ついに重い口を開いた。 - ブルーボトルコーヒー創業者が語る、日本進出が必須だった理由
オープン以来、連日盛況なBlue Bottle Coffeeの日本第1号店。なぜこのタイミングで日本に出店したのか。創業者のジェームス・フリーマンCEOに聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.