ビールのアイコンを揺るがす、米国ビール業界の異変:来週話題になるハナシ(3/4 ページ)
米国のビールといえば「バドワイザー」を想像する人も多いのでは。米国のカルチャーに大きな影響を及ぼしてきたバドワイザーが、いま苦戦しているのだ。売り上げが減少している理由は……。
クラフトビールがアツい理由
もうひとつ、いまクラフトビールがアツい理由は、その種類の多さだ。クラフトビールのトップブランド、「サミュエル・アダムズ」を販売するBoston Beer CompanyのCEO、Jim Koch(ジム・クック)氏によると、いまビール市場では「バラエティが求められている。ビールを飲む量が減っているからこそ、良質なものを飲みたがっている。興味深くて、複雑なフレーバーが求められている」と言う。
このような消費者の嗜好(しこう)は、クラフトビールの醸造所にとって有利だ。小規模な醸造所だからこそ、個性的でマニアックなビールを製造することが可能だからだ。さらに、売れ筋の定番商品に加え、シーズンによって限定商品が登場したりと、さまざまな種類のビールを楽しむことができるのも魅力だ。
ただクラフトビールはあまりにもその種類が多過ぎるため、初心者にはどれを選べばいいか分からなくなる。そこで、ざっくりとクラフトビールを選ぶときに必要なポイントを紹介しておこう。
クラフトビールのスタイルは、大きく分けると、「Ale(エール)」か「Lager(ラガー)」になる。エールは、1800年代前半に最もポピュラーだった製法で、フルーティで香り高いのが特徴。一方、ラガーはエールよりも低温で醸造するため、日持ちがし、軽めの口当たりでシンプルな味わいになっている。
米国クラフトビールで有名なブランドといえば、「Samuel Adams(サミュエル・アダムズ)」「Sierra Nevada(シエラ・ネバダ)」「New Belgium(ニュー・ベルジウム)」などが挙げられる。まずは、こうしたメジャーなブランドからクラフトビールを試してみるのもありだろう。
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