なぜ小さな会社が、“かつてないトースター”をつくることができたのか:水曜インタビュー劇場(トースター公演)(5/6 ページ)
バルミューダがこれまでになかったトースターを開発した。最大の特徴は、表面はさっくり焼けて香ばしく、内部は水分をしっかりと閉じ込めてふわふわ。そんな食感を楽しむことができるトースターを、なぜ従業員50人の会社がつくれたのか。
他社と同じことはしません
土肥: ザ・トースターの発売を控えていますが、今後のことについて話を聞かせていただけますか?
寺尾: 当社は「クリエイティブ」と「テクノロジー」の会社なので、基本的になんでもアリなんです。ただ、これからの2〜3年は「キッチンで起きることの素晴らしさ」に注力していきたいですね。キッチンというのは家の中で、最もクリエイティブな場所。そこにテクノロジーを注入することで、面白いモノが生まれてくるのではと思っています。今回は、パンがおいしくなった。家で食べるモノがどんどんおいしくなれば、うれしいですよね。
土肥: 帰宅時間が早くなる人が増えるかも(笑)。
寺尾: 家ではトーストだけでなく、いろいろなモノを食べます。アレもコレもソレもありますが、それらに対してテクノロジーをくわえることで、さらにおいしくなるかもしれません。そう考えると、キッチンには山のようにネタがあるんですよね。
土肥: ズバリ、それはなんでしょう?
広報: 言えません!
土肥: ご飯がおいしくなればうれしいですが、既に炊飯器はたくさんあります。
寺尾: たくさんありますが、自分たちだったらどういったことができるのか。といったことを考えます。他社と同じことはしませんので。
おいしいご飯だけでなく、おいしいコーヒーを飲みたい、おいしいステーキを食べたい、おいしい焼き魚を食べたい――と思っている人はたくさんいるはず。キッチンには調理器具がたくさんあるので、そこに私たちが入り込むチャンスがあると思っています。
土肥: うーん、何だろう。
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