米メディアが見た白鵬は「孤独なヨコズナ」:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
横綱・白鵬の言動が波紋を呼んでいる。関脇逸ノ城戦で勝負がついた後に相手のあごを押した白鵬に対し、日本相撲協会の審判部が問題視。メディアは批判的な論調を向けているが、筆者の臼北氏は違和感を覚える部分もあるという。それは……。
白鵬VS審判部の図式
白鵬VS審判部の図式が鮮明になったのは、今年初め。初場所で大鵬を抜き、単独史上最多の33度目の優勝を全勝で達成した千秋楽から一夜明けた1月26日のことであった。当コラムでも以前掲載したが、白鵬は「疑惑の相撲が1つあるんですよ。13日目ですね」と自ら切り出すと、その日に同体取り直しとなった大関・稀勢の里戦の最初の一番について「帰ってビデオ見たけど自分が勝ってる相撲だった。子どもが見ても分かるような相撲。もう少し、緊張感を持ってやってもらいたいね」などと審判部を痛烈に批判。
さらに「本当、肌の色は関係ないんだよね。同じこの土俵に上がってマゲを結っていることになれば、日本の魂。みんな同じ人間」とまでぶちまけた。
これは、すぐさまメディアが大バッシングを展開する大騒動へと発展。ところが、ここでも審判部は当初こそ「呼び出し」を検討したものの最終的には行わずに、北の湖理事長が師匠の宮城野親方を注意するにとどめた。
なぜ日本相撲協会上層部は白鵬に対し、顔と顔を向き合わせようとしないのだろうか。白鵬が「宮城野親方の管轄下」であることは、もしかすると同協会側にとって接点を持たなくてもいいという大義名分として十分な理由かもしれない。とはいえ角界の頂点に立つ力士である以上、直接のコミュニケーションを節目だけでも持たなければいけないことは日本相撲協会上層部として至極当然の使命であり責務でもある。
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