ケータイカメラ画質研究ラボ
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EXILIMはうまくオートホワイトバランスが働かずに緑かぶりが出てしまったが、それを抜きにしても、SH505iの色の鮮やかさや爽やかさは素晴らしい。緑も赤も黄色も青もとてもリアルに出ているし、ダイナミックレンジもなかなかのものだ。無理に130万画素CCDにせず、100万画素で抑えたのがよかったのかもしれない。ディテールの甘さは許せてしまうほどの出来のよさだ。
続いて白熱灯下で撮影。ノーマルモードとマクロモードだ。
こちらも白熱灯の赤みがかなり補正されていてきれいに撮れている。周辺部が流れてしまっている以外に問題はないが、近距離の被写体はちょっとボケ気味。2−30センチからはマクロモードにしたほうがよさそうだ。マクロモードはそれほど近寄れるわけではなく、10−15センチくらいが一番くっきり撮れるようである。
続いてろうそく灯下の、オート、夜景、ピクチャーライト点灯の3パターンを見てみよう。
オートモードだと暗部に派手に偽色ノイズが出ているが、夜景モードにするとシャッタースピードが遅くなる代わりに増感が抑えられてノイズが減る。それでもスローシャッターによるノイズは発生してしまった。しかし、ここまで暗いところでの撮影もそうないだろうから大きな問題ではあるまい。ピクチャーライトの色はホワイト。このくらいの距離だとけっこう強力だ。
このように、細かい欠点はあるものの、カメラ付ケータイとしては最高レベルの画質を持つ端末といっていい。あとはレンズがよくなればかなりのものである。
再生モードはなかなか使いやすい
SH505iは再生機能もよくできている。撮影時にサブメニューを出すと、上から2番目に「撮影画像一覧」があるおかげで、カメラモード時でもすぐ撮った写真を再生できる。再生時には1画面に9枚のサムネイルが並ぶので写真も探しやすい。またこの状態でiショット送信ができるのも便利。自動的にiショット(S)かiショット(L)に縮小して送信してくれるのだ。しかも、元画像が外部メディアにあっても問題ない。
こういうあって当たり前の機能を持たない端末が多いのは嘆かわしい。多くの端末は、まず外部メディアから内蔵メモリにデータを移し、それを縮小してから送らねばならないのである。
外部メディアはminiSDカード。ただでさえ小さいSDカードがさらに小さくなったものだ。製品にはSDカードアダプタが付属するので、それを使えばSDカードとしてPCのカードリーダで読みとれる。
残念なのは動画機能。例えば現行のFOMAは3GPP形式のMPEG-4画像である。「SO505i」はASF形式のMPEG-4画像である。しかしSH505iはNancy形式の動画なのだ。汎用性や将来性を考えると、MPEG-4でも撮影できるオプションを用意してほしいところだ。
あとは保存時間がやたらかかる以外はカメラ付きケータイとして「現時点では」最高レベルの出来といえよう。プチデジカメとしての将来が(SH505iのFOMAバージョンとか)楽しみな端末である。
[荻窪圭, ITmedia]
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