Mobile:NEWS 2003年10月3日 03:51 AM 更新

iショット(L)が送れない? 〜FOMAでiショットの課題

10月1日から、FOMAからもiショットメールが送れるようになった。相手がムーバかFOMAかを気にせず送れて便利になったが、ドコモ端末向けにiショット(L)と同サイズの画像を送れないのは気にかかる。

 ムーバが添付メール受信に対応していないため、これまでFOMAからムーバに画像付きメールを送るには、「どりーむ・ドコアル」や「FOMA映像メールデリバリー」といったサービスを使わなければならなかった。

 ここで問題だったのは、相手がFOMAユーザーなのかムーバユーザーなのか知らなければ、送信方法が分からなかったことだ。またドメイン指定受信を設定している相手にドメイン追加をお願いする必要もあるため、「同じドコモユーザー同士なのに面倒……」と思った人も多いだろう。

 しかし10月1日からは、FOMAからでもiショットメールが送れるようになった。ドコモ端末ユーザーに送るならメールアドレスのドメイン以下を省いても送れるし、相手のドメイン指定受信設定を気にすることもない。気軽に撮った画像を送れるようになったのはやはり便利だ。

 しかし、気になる点もいくつか残っている。

FOMAからiショット(L)サイズの画像が送れない

 一つはFOMAからiショット(L)相当サイズの画像がFOMAやムーバに送信できないところだ。

 ムーバからiショットメールで送れるのは、120×120、144×144ピクセルのiショット(S)と288×352ピクセルのiショット(L)の2種類。iショットサーバを通るのにデータ容量ではなくサイズを見ているため、いずれかであれば送信できる。

 しかしFOMAの場合は送信するデータ容量で判断され、FOMAからFOMA、FOMAからムーバに送れるのは10000バイト(約10Kバイト)までの静止画に限られる。そのため多くの場合、iショット(L)サイズと同じ288×352ピクセルの画像をムーバに送ることができない。

 高解像度液晶を搭載した505iシリーズや506iシリーズも当分先まではユーザーが残るだろうし、FOMAも高解像度化は進む一方。他社の携帯電話やPC向けには100Kバイトまでの静止画メールが送れるのだから、そろそろドコモ端末向けの送信容量も考えてほしいところだ。


352×288ピクセルの写真のデータ容量は11.8Kバイト。最も低い画質で撮影しても、10Kを超えてしまった


他社製の対応端末やPCには100Kバイトまでの「大容量静止画メール」を送信できるが、FOMAやムーバ向けには約10Kバイトの「静止画メール」しか送れないのが現状

ムーバで受けた画像は表示サイズが異なる

 もう一つはムーバ側の画像表示サイズがまちまちな点だ。

 ムーバ同士のiショットメールは4月末から、受信側端末のディスプレイサイズに合わせて拡大された画像を受信できるようになった(4月30日の記事参照)。しかしFOMAからのiショット送信ではこの機能がうまく働かない。

 新旧とりまぜたドコモの4機種に送ってみたところ、拡大のされ方は端末ごとに異なり、ディスプレイの解像度に関連性がある拡大率でもないようのは不思議なところだ。

 しかし、最初は送信されたメールに返信できなかったのが返信可能になり、FOMAからの送信も可能になるなどiショットメールは着実に進化を遂げている。今後の進化に期待したい。

F2102Vで撮影した176×144ピクセルと72×72ピクセルの元画像。これをさまざまなムーバに送ってみた


左がQVGA液晶端末を持つ「J-SH53」、右は220×176ピクセルディスプレイの「F2102V」に表示された画像。それぞれ拡大しない場合にはこのような表示になる


QVGA液晶のムーバに送信した場合。左がディスプレイ解像度が256×320ピクセルの「SO505i」、右が240×320ピクセルの「N505i」。拡大はされているが、余白の出方が異なる


左がディスプレイ解像度がN251iSとそれほど変わらない120×160ピクセルの「SO503i」。ここでは小さく表示される。右は132×176ピクセルの「N251iS」。試した中では72×72ピクセルの画像が唯一、画面サイズいっぱいに拡大された



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[後藤祥子, ITmedia]

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