ムーバと同番号のSIM発行で海外ローミング
ドコモはムーバと同番号のSIM(UIM)カードを発行する「WORLD WALKER G-CARD」を提供する。海外でGSM端末に差し込めば、国内と同番号で携帯を利用できる。これに伴って、PDC/GSM、PDC/CDMAのデュアル端末の取り扱いを終了する。
ドコモが国際ローミングサービスを強化する。ムーバと同番号のUIMカード(SIM)を発行するほか、国際ローミングサービスの値下げなどを行う。
ムーバと同番号のUIMを、GSMに差して利用
6月1日から開始する「WORLD WALKER G-CARD」は、ムーバと同番号のUIMカードを発行するサービス。ユーザーは渡航先でGSM端末にUIMカードを差すだけで、国内で使っているのと同じ番号で利用できる。
海外に到着し、ローミング先のオペレータのネットワークにUIMのユーザー情報が登録されると、着信先が自動的に切り替わる仕組み。帰国後は、着信先をムーバに戻すために1540をダイヤルする必要がある。
このUIMカードはGSM専用で、FOMAでは利用不可。
料金は、カード利用料が1日105円(発着信があった日のみ課金)、発行手数料が2100円。通話料は、「WORLD WALKER-PLUS」と同様となる。
併せて6月1日から海外向け端末レンタルサービス「WORLD WALKER-PLUS」の機能を向上。従来必要だった着信転送設定を不要とし、自動で回線を切り替える。また、端末のレンタル料および機器利用料を値下げする。
PDC/CDMA、PDC/GSMのデュアル端末が販売終了
これらのサービス強化に伴って、PDC/CDMA、PDC/GSMのデュアル端末のレンタルおよび販売を5月31日をもって終了する。
「長期間利用するユーザーにも、G-CARDを勧められるのと、WORLD WALKER-PLUSのエリアが広がった」(ドコモ)のが終了の理由。なお、GSMサービスが利用できない韓国については、SKテレコムがレンタルしているCDMA/GSMのデュアル端末にG-CARDを差して使うことを推奨している。
端末 | N601wg | P601wk |
---|---|---|
利用エリア | ヨーロッパ・アジアなど | 韓国 |
通信方式 | PDC/GSM | PDC/CDMA |
本体価格 | 20万4855円 | 19万9815円 |
関連記事
- ドコモの海外戦略、また一歩前進
「私はFOMAと世界へはばたく」──こんなキャッチフレーズで登場したFOMAの国際ローミングサービス「WORLD WING」。まずは通話のみでサービスを開始、順次データローミングや3G同士のローミングなどサービスを拡張する - ドコモの国際ローミングに米国向け新サービスが追加
NTTドコモは、同社の国際ローミングサービス「WORLD WALKER」にアメリカ向け新サービスを追加した。従来の米国向けサービスより安価に利用できる - W-CDMAとGSMのデュアル端末も~ドコモの海外戦略
チップローミングの次は3GとGSMのデュアル端末──。決算発表の席上でドコモの津田志郎副社長が次なる海外戦略の一端を明かした。 - 世界標準“GSM”とはいったい何か?
各社3Gサービスの提供が始まる中で、日本固有の規格である「PDC」から、世界を舞台にした通信方式に移行が始まっている。しかし現時点で世界標準と言えば、それは「GSM」だ。日本ではあまり馴染みのないGSM。その思想とメリットは何なのだろうか
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.