シャープもSymbian OS採用~2005年商品化
富士通、三菱に続きシャープも国内向けハイエンド端末にSymbian OS採用を明らかにした。2005年には商品化する予定。
シャープは7月8日、ハイエンド向け携帯電話のプラットフォームとして英SymbianのSymbian OSを採用することを明らかにした。現在開発を進めており、来年には国内向け商品に搭載する予定。
搭載機種や提供先通信キャリアなどは明かされなかったが、「選択をしながら徐々にSymbianへ」(通信システム本部長の松本雅史氏)変えていく計画。ただし全機種をSymbian化するのではなく、現行モデルで使っているiTRONベースのOSも残し、2本立てとする。
携帯向けOSの候補としてはLinuxやWindowsもあるが、オープン性が担保されていることや開発効率と端末差別化の両立が可能なことからSymbianに決めた。
SymbianとLinux~2つに分かれたOS選択
携帯電話のソフトウェア開発が肥大化するなか、効率性向上の観点から汎用プラットフォームの採用が加速している。ドコモはFOMA向けOSとしてLinuxとSymbian OSを推奨しており、ドコモ向け端末供給メーカーは2つに分かれた格好だ。
Symbian OSでは富士通が「F2051」「F2102V」「F900i」「F900iT」で採用したほか、三菱電機も富士通と組んでSymbian OSを採用(3月24日の記事参照)。シャープもこのSymbian陣営の1社となることになる。
Linuxの採用では、NECとパナソニック モバイルがFOMA向けに推進しており、NECは年内にもLinux搭載の携帯電話を投入する見込み(6月2日の記事参照)。パナソニック モバイルは海外向けハイエンドモデルではSymbian OSを採用したが(2月25日の記事参照)、国内向けはLinuxを使う(2月10日の記事参照)。
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