タッチパネル用の高速入力方式「Swype」 年内に日本語対応を予定:ふぉーんなハナシ
タッチパネル上のQWERTYキーを、入力したい単語のつづりで一筆書きの要領でなぞると素早く入力できる――。そんな技術「Swype」がDOCOMO Capitalからの出資を取り付け、日本語にも対応するという。
少し前の話になるが、スペイン・バルセロナでMobile World Congress 2010が開幕した2月15日に、とある米国のベンチャー企業が、DOCOMO Capitalから100万ドルの出資を受けたことを発表した。そのベンチャー企業とは、タッチパネル上で独特の文字入力方式を実現したSwypeだ。
Swypeは、タッチパネルに表示されたQWERTYキーボードを、一筆書きの要領でなぞることで言葉を入力する技術だ。慣れれば1分間で40語も入力できるという。YouTubeに掲載されているSwypeのチュートリアル動画を見てみると、慣れればかなりのスピードで単語が入力できそうに見える。
すでにSwypeは30種の言語をサポートしているが、今回DOCOMO Capitalからの出資を受け、日本語対応のバージョンも開発する。2010年後半のリリースを予定しているという。
スマートフォン向けの単体アプリは提供されていないため、実際に試してみることが難しいのが残念だが、米国ではT-Mobileが「myTouch 3G」(HT-03A/HTC Magicと同型の端末)にプリインストールして販売している。同様の技術として、ShapeWriterの「ShapeWriter」やDasurの「SlideIT」なども製品化されており、こちらはiPhoneやAndroid、Windows Mobile向けにアプリケーションが提供されているので、雰囲気を味わってみることはできる。これが日本語に対応するとどのような形になるのか、今から楽しみだ。
ちなみにSwypeの創業者でありCTOのクリフ・カシュラー(Cliff Kushler)氏は、Tegic Communicationsの創業者で、T9の開発者として知られる人物。テンキーでの文字入力に革新をもたらした同氏の発明は、タッチパネルでの文字入力にも変革をもたらすのだろうか。
関連キーワード
ユーザーインタフェース | 日本語対応 | 創業者 | HTC Magic | QWERTY | ベンチャー | Android | CTO | HT-03A | T-Mobile myTouch 3G | Nuance Communications | T-Mobile | Ubiquity | Windows Mobile
関連記事
進化を続けるモバイル向けUIの最前線──シリコンバレーで見た未来(前編)
携帯電話が高度に進化し続ける中、近年はユーザーインタフェース(UI)に対する注目が高まっている。モバイル機器をより快適に扱えるUIとはどんなものなのか──。米国シリコンバレーで現在研究・開発が進められている技術を取材した。進化を続けるモバイル向けUIの最前線──シリコンバレーで見た未来(後編)
シリコンバレーで調査した、モバイル向けUIの最新トレンドは、さまざまな示唆に富むものだった。後編ではエイザ・ラスキン氏のUbiquityプロジェクトに見るActivity Based Computingの考え方を紹介。革新的UIの成否にかかわる要素も考察する。ベールを脱ぎ始めた携帯端末「ELSE」――日本展開の可能性も
ACCESSとELSE社が開発したプラットフォーム「ELSE INTUITION」を搭載したケータイ「ELSE」がACCESSブースで展示されている。新たに披露された操作性を調べたほか、日本発売の可能性を聞いた。ACCESSとEmblaze Mobile、携帯向けプラットフォーム「ELSE INTUITION」発表
ACCESSがイスラエルのEmblaze Mobileと共同開発した携帯電話向けプラットフォーム「ELSE INTUITION」を発表。UIは片方の手で操作できるよう設計されている。- 米ニュアンス、文字入力ソフト「T9」のTegic Communicationsを買収
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.