Evernote日本版が登場――VAIOやスキャナーとも連携
米Evernoteは3月3日、「Evernote」の日本語版を提供開始したと発表した。メニューバーなどが日本語化され、日本語の画像認識技術も90日以内に実装される。
米Evernoteは3月3日、テキストや音声、画像などのデータを一元的に保存・管理し、複数のデバイスで同期して使えるソフト「Evernote」の日本語版を提供開始したと発表した。
英語版と同じく基本無料で、Windows版やMac OS版、iPhone版やAndroid版、Windows Mobile版などのクライアントソフトを用意している。月額5ドルまたは年額45ドルを支払うとプレミアム会員となり、容量の追加やSSL通信による暗号化などが可能になる。
提供開始に当たっての会見で同社のフィル・リビンCEOは「Evernoteは全世界で250万人のユーザーを抱えているが、日本は米国外で一番多い15万人のユーザーを抱えている」と、日本版開発の経緯をコメントした。
一部機能は国内の企業と協力して開発。メニューバーを日本語化したほか、オプションの設定画面なども日本語化している。
また、Evernoteでは画像に含まれる文字を認識して検索できるが、従来は英数字にしか対応していなかった。リビンCEOは日本語版の今後について、こうも話した。「90日以内に日本法人をオープンさせるが、それまでに日本語の画像認識技術を完成させる。漢字については当初は一部のみの対応になるが、徐々に増やしていきたい」。
パートナーとの連携
国内のパートナー企業とも連携する。
ソニーは日本で発売するVAIO全機種に、Evernote日本語版をバンドルさせて販売すると発表。バンドル版では、Webカメラとの連携など独自の機能も提供する。ソニーでは「2009年末ころから、欧米で発売するVAIOではバンドルしていたが、日本語版のリリースに合わせて日本でもバンドルすることを決めた」としている。
また、NTTドコモが4月に発売するAndroidケータイ「Xperia」にもバンドルされる予定だ。
キヤノンのドキュメントスキャナー「imageFORMULA DR-150」とも連携。4月初めにリリース予定のソフトウエアを、キヤノンマーケティングジャパンWebサイトからダウンロードすれば、スキャナーで取り込んだ画像を直接Evernoteに送る機能が使えるようになる。
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