サンフランシスコもiPhone 4予約者が大行列:世界最遅(?)購入リポート(2/4 ページ)
時差の関係で、(ハワイほどではないものの)日本よりずっと遅いタイミングでiPhone 4が発売された米サンフランシスコ。それでも行列の熱狂ぶりはやはり米国らしさにあふれていたのであった。
予想外の行列、行列、行列
実際のところ、購入リポート的にはこれでほとんど終了なのだが、あっさり予約できた油断があったせいか、当日は舐めきっていたぶん、痛い目に遭うことになった。
発売日の2日前にあたる6月22日、取材でサンノゼに行くために、駅までの移動にタクシーを捕まえて移動するさなか、ふとApple Store前に巨大なテントがあることに気付いた。これは自分がiPhone 4の購入を予定しているサンフランシスコの基幹店。朝6時前にそんなテントが存在するということは、徹夜組がいたということになる。その日は夕方までサンノゼで取材、サンフランシスコに戻ったときには睡眠不足もありフラフラだったので、横着してタクシーを捕まえてそのまま家に戻ったのだった。
原稿をアップして一段落した23日の朝、1日ぶりにApple Storeの前に顔を出してみると、すでに20人超はいると思われる行列がそこにはあった。過去に初代iPhoneとiPadの行列を見てきた筆者だが、サンフランシスコでこの時点でここまでの行列ができているのは初めての事態だ。それにも関わらず「24日は朝7時オープンだから、6時前にいれば余裕だろう」と甘く考えてスルーしてしまったのが運の尽きだった。
23日は結局、AT&TとBest Buy店舗の軽いチェックで済ませ、尽きかけた食料の調達を主要ミッションとした。サンフランシスコには2つのBest Buy店舗があるが、どちらもなぜか同じ種類のスーパーマーケットと隣接している。そこでの買い出しついでのBest Buy店舗チェック……という軽い気持ちだったので、そのまま昼以降のApple Storeチェックは行わず、その日は買い物袋を抱えて家まで直接帰ってしまった。
そして24日早朝。起きたのは夜中の2時で、そのまま5時くらいまで仕事をしていた。「天気も霧雨だし、行列も少ないだろう。6時前に到着できればいいや」程度の感覚だったので、けっこうのんびりしていた。ところが6時前にApple Storeのあるエリアのブロックに近付いたところ、歩道は早朝には似つかわしくないほどの人数でごった返していた。しかも、行列はいつも自分が並んでいる位置よりははるかに後ろまで続いており、6時前の時点ですでにこれまでの倍近い人数になっている。しかも2列だ。「しまった」と思ったが後の祭りで、昨晩の時点ですでにかなりの人数が並んでおり、朝5時台に一気に人数が増えたことが、並んでいる人たちの話で分かった。
しかも今回の行列ですごいのは、予約組のほうが列が長いことだ。2つの列は、片方がすでに予約を済ませている人で、もう片方が当日販売分、あるいは予約組が時間内に来なかった場合に割り当てられる分量を待つ人となる。すでに予約だけで規定数に達してしまったという話も出ていたため、諦めたユーザーが多かったのかどうかは知らないが、確かに予約組のほうが行列が長くなるのはある意味で当然かもしれない。だが、当日販売組の行列がApple Storeから最初のコーナーを折り返した位置くらいなのに対し、予約組は自分が並んだ時点ですでに2つめのコーナーを折り返して先が見えなくなっている。自分の位置で、予約組の列にはすでに150人以上並んでいることは以前の経験で分かっているので、7時のオープンからどれだけ待てば購入できるのか分からない状態になってしまった。
どんどん商品をさばけるiPad Wi-Fi版とは違い、iPhoneは回線契約が別途必要になるため処理時間もかかる。この行列の惨状を見た、7時台にやってきた予約組のある女性は「予約のほうが行列がはるかに長いなんて、何かおかしい」と絶叫していた。結局、この女性はいつ購入できたのだろうか。
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