レビュー

5.2型「EDGEST」は片手でも操作しやすい?――「AQUOS Xx 304SH」「AQUOS Xx 304SH」の“ここ”が知りたい 第1回

ソフトバンクの夏モデルスマホ「AQUOS Xx 304SH」。5.2型のフルHD IGZO液晶を搭載するボディは、シャープ独自の「EDGEST」デザインによる3辺狭額縁設計が特徴だ。その持ちやすさをチェックした。

 ソフトバンクモバイルのAndroidスマートフォンとしては、現時点(6月2日)で唯一の夏モデルであるシャープの「AQUOS Xx 304SH」。シャープ独自の3辺狭額縁設計である「EDGEST」デザインに5.2型のIGZO液晶ディスプレイを搭載し、そのほかのスペックもスキが無い1台だ。もっともソフトバンクの歴代シャープ端末はどれも高性能だっただけに、304SHはどんな違いを見せてくれるのだろうか?


「AQUOS Xx 304SH」

メタルフレーム採用で何が違う?

 5.2インチのIGZO液晶を搭載した3辺狭額縁「EDGEST」デザインのAQUOS Xx 304SH。とくにディスプレイ上辺が細くなり、ほかのスマートフォンや約1年前に発売した「AQUOS PHONE Xx 206SH」と比べると、画面占有率が高いのがよく分かる。ただしソフトバンクモバイルの端末では、2013年12月発売の「AQUOS PHONE Xx 302SH」でEDGESTをいち早く採用しており、一見同じように見える。


左から304SH、302SH、206SH。304SHのメタルフレームは正面からだと細いため、画像では分かりにくいほど。「ディスプレイだけ」と実感しやすいのではないだろうか

 しかし304SHにはメタルフレームが採用されており、正面から側面にかけての縁がアルミニウム(302SHは樹脂)製だ。2機種を並べて見比べるとやはり304SHのほうが上質感があり、正面から見た場合、ディスプレイ周りのフレームが細いため、EDGESTのデザインがより強調されている。

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304SHと302SHの側面を比べた。304SHの「ダブルダイヤモンドカット」で縁部分が角張っているのが分かる

 また側面は「ダブルダイヤモンドカット」を施し、横から見るとカットされた2本のラインが輝いている。様々な角度から見ても輝くことを売りとしており、金属の質感がよく分かるデザインと言える。なおメタルフレームはアンテナの役割も果たしている。こう聞くと「握ると電波が不安定にならないの?」と不安を覚えるが、302SHや206SHとも比べてみても、ピクトアイコンのアンテナ本数に違いは無かった。


304SHと206SHの背面を比較。206SHのほうが全体的に丸みが大きく、304SHは側面から背面へとわずかに丸みがあるだけ

 一方でかなり角張っているのが少々気になる。持ってみると手にフィットする感覚は、206SH>302SH>304SHという順なのが正直な感想だ。ただ次で述べるように片手操作での工夫が見られるので、操作性が悪いわけではない。

片手操作でも使いやすい?

 302SHから304SHへの大きな違いのひとつは、「ワンハンドアシスト」を搭載したこと。いくらEDGESTで他機種よりも本体サイズを抑えているとは言え、5.2型と画面が大きいため、そのままでは片手操作が難しい。とくに画面の上や端に指が届かず、片手操作なら持ち直しが必要だ。

「ワンハンドアシスト」は画面下から左右へスワイプすると切り替わる。筆者は右利きなので右側へスワイプした。画面縮小したことで指が隅々まで届く
ワンハンドアシストは左右どちらにも寄せられる

 だが304SHでワンハンドアシストに切り替えてみると、画面全体が4インチへと縮小する。これならステータスバーも、Googleの検索バーも、上や端にあるアイコンにも、指が簡単に届く。縮小し過ぎて窮屈になり、誤操作が多いのでは? と思ったがそんなことは無い。


文字入力の画面。キーボードが最初から右に寄っており、変換候補もそれに合わせている

 また304SHの文字入力に関してはワンハンドアシストで縮小しなくても、キーボードを左右に寄せたレイアウトとなっている。しかも予測変換の候補欄の行数を3~1行で調整可能。行を多くすれば一度に候補が多く見られる。行を少なくすれば片手操作で押しやすい。キーボードのレイアウトは設定で調整できるので、自分に最適なサイズにしやすいだろう。もちろんワンハンドアシストの小さい画面で入力しても快適だ。

 それと「クイックランチャー」も忘れてはならない。履歴ボタンをタップすると「履歴」「お気に入り」「ミニアプリ」が表示される。302SHにも搭載されており、機能に変わりは無いが、画面下に表示され、片手操作がしやすいので出番は多い。筆者の場合、ブラウザを見ながら「ミニアプリ」のマップを表示するのが特に便利と感じている。

「クイックランチャー」からミニアプリを呼び出すと、アプリの上にもう1つのアプリを表示できる

 ミニアプリは一種のマルチタスク機能であり、対応するアプリの数が少ない。Google Playから追加できるので、今後は増えることを期待したい。またウィジェットをミニアプリ化することもできるので、そちらを工夫するのも手だ。

 ホーム画面も大きく変わった。302SHは「アプリ」「ウィジェット」「ショートカット」の3ラインホームだったが、304SHでは「アプリシート」と「デスクトップシート(ウィジェットが貼れる)」のみ。正直に言うと3ラインホームの「ショートカット」はあまり使わなかったので(アプリの画面から探してしまう……)、自然だと思う。


ドック機能は初期設定ではオフなので、メニューで「ホーム設定」→「ドック表示設定」をオンに。ドック上のアプリは入れ替えられる

 縦スクロールでページが切り替わり(横のインジケータのタップでも切り替わる)、設定で「ドック」を有効にすると、4本のアプリが常に表示。「アプリ」「デスクトップ」どちらの画面でも、スクロール中でも表示されるので便利だ。

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