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「4Gから5Gへの鍵を握るのはTD-LTE」――WCP北原氏が語る ソフトバンクの5G戦略(2/2 ページ)

東京オリンピックが開催される2020年に商用化が見込まれている新しい通信規格の「5G」。上海で開催された「TDD+ Announcement」では、ソフトバンク傘下のWireless City Planning 北原秀文氏が、ソフトバンクの5G戦略を語った。

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すべてのエリアを5G化するわけではない

 今後、5Gはどのように展開していくのだろうか。北原氏は「すべてのエリアを5G化していくのではなく、過疎地域ではキャパシティよりもコストパフォーマンスを重視したネットワークの増強を行うことで、全体のネットワークパフォーマンスを高めていきたい」と語った。自動車に例えると、すべての人がスポーツカーを求めているのではなく、軽自動車を求める人もいる。ネットワークも同様に、エリアごとに最適な投資を行うことが効率的――というわけだ。

4T4Rから8T8Rで容量は1.8倍に。既存のデバイスも対応できる(写真=左)。Massive MIMOでは8T8Rから容量を5倍に引き上げられる(写真=右)
5Gはこれらの技術の組み合わせでキャパシティーを増強していく(写真=左)。5Gを求めるエリアと、低コストが求められるエリアに分けて展開する(写真=右)
自動車の最少構成要素はアクセルとブレーキ。ネットワークでもこれで十分なエリアもある(写真=左)。5Gは都市部、過疎地域は低コストなネットワークでカバーしていく(写真=右)

 最後に北原氏は「既存の周波数に加え、今後新たに政府から提供される周波数を加えることで、ネットワークはさらに増強できる」と見通しを話した。そして「日本を世界の5Gのテストフィールドの場として提供できるよう、今後も5Gへの投資を進めていく」とした。

キャパシティの増加には政府による新周波数の割り当ても期待される(写真=左)。東京オリンピックを控え、5Gへの投資は積極的に行っていく(写真=右)
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