タイにもあった「ガラホ」、約5000円で買える現地の4Gスマホ:山根康宏の海外モバイル探訪記
タイではキャリアがスマホにSIMロックをかけ、低価格で販売するという先進国のようなモデルが増えています。しかもタイらしい、ちょっと変わったスマートフォンも販売中。そんなタイの「キャリア販売スマホ」の実情を見てきました。
東南アジア各国ではスマートフォンはSIMロックフリーでの販売が基本。そのため、iPhoneは高根の花でなかなか買えません。もちろんAndroidならミッドレンジやエントリーモデルがあるので比較的安価な製品もそろっています。ところが、タイではキャリアがスマートフォンにSIMロックをかけ、低価格で販売するという先進国のようなモデルが増えています。しかもタイらしい、ちょっと変わったスマートフォンも販売中。そんなタイの「キャリア販売スマホ」の実情を見てきました。
タイの携帯電話・スマートフォン事情を見るなら首都バンコクにあるMBK(マーブンクローンセンター)へ行くのが一番。4階の携帯電話フロアには多数のショップが軒を連ねています。輸入品や中古品を安く売る店も多いのですが、同じフロアには通信事業者の店舗も入っているのです。タイで一番シェアの高いAISもこのフロアに大きい店を構えています。
ショップの中に入ると、すぐに目に飛び込んでくるのが格安のスマートフォン。いずれも1000バーツ台前後の安い製品で、メーカーはインドのLAVA International製。しかしよくよく値段を見ると2つあり、安い価格は2年契約時の場合。単体の場合はちょっと高めの価格設定になっています。
3機種のうち、上位モデルは「LAVA 4G VoLTE 870」。その名の通り、VoLTEに対応したモデルで、5型HDディスプレイ、8コア1GHzのCPU、メモリ1GB、ストレージ8GB、カメラはアウトが800万画素、インが500万画素とエントリーモデルのやや上のクラスの製品。価格は2年契約なら1990バーツ(約6270円)ですが、端末だけなら3590バーツ、約1万1300円。手軽に買える値段ですね。
続いて、別の事業者「True」の店舗へ。Trueは以前よりSIMロック付きの自社モデルを多く出しています。スマートフォン本体のデザインも悪くなく、入門機として十分なスペックを持っています。
Trueの店でも大手メーカー品のスマートフォンに交じって、自社ブランドの製品がいくつか見られます。価格は3000バーツ以下、1万円以下で購入可能。ただしTrueのSIMロックが掛かっているので、買うならここで一緒にプリペイドSIMもそろえると良さそう。
こちらの「Smart 4G Speedy 4.0"」は4型ディスプレイや1GHzの4コアCPUを搭載する入門機。1990バーツ、約6000円と現地滞在用に買うには悪くない金額。これを買おうかな、と思いつつ他も見ることにしました。
するとすぐ隣に、10キーを搭載した端末を発見。しかもよく見ると画面はAndroidです。ストレート形状ながらも、これもいわゆる「ガラホ」系の端末ですね。「Smart 4G Speedy 3.5" Hybrid」、ハイブリッドは10キーがついているからの名前でしょうか。3.5型ディスプレイに1.1GHzの4コアCPUを搭載していて、価格はさらに安い1590バーツ(約5070円)。これはもう使い捨て感覚で買えちゃうレベル。
ということで、こちらの端末をお買い上げ。クレジットカード支払いも問題なし。実はあまり時間がなくて通話とWebに少し使ったくらいでしたが、片手でも無理なく持てるサイズに10キーを使った文字入力は昔のケータイ感覚。今後タイに行くときはTrueのSIMを買って現地端末として使っていこうと思います。
関連記事
使い勝手を改良したAndroid搭載ケータイ、エモパーも搭載――「AQUOS K SHF33」【写真追加】
AQUOS K SHF33は、使い勝手を改善させたAndroid搭載のフィーチャーフォン。新たにエモパー、防塵(じん)、耐衝撃性能に対応。メールや着信音など、既存ユーザーの声を受けて改善した部分も多い。“ガラケー”ではなく“ガラホ”もちょっと違う、新しい携帯電話です――シャープが「AQUOS K」を開発した理由
シャープの「AQUOS K SHF31」は、Androidを搭載したことが大きくクローズアップされているが、スマホではなく純然たるケータイ。メーカーとしてはどんなところにこだわって開発したのか。シャープの担当者に聞いた。中国深セン電脳街が様変わり、iPhoneに替わりOPPOの店が次々登場
最近スマートフォン市場を賑わせているのが、新興勢力の台頭です。中でも注目したいのがOPPO。「急速充電」「高画質フロントカメラ」そして「手ごろな価格」で人気が急上昇しています。製造中止も何のその――BlackBerryマニアはドバイへ行こう!
最近になって、BlackBerryがスマートフォンの自社製造を停止することが決まりました。それでもドバイでは、まだBlackBerry人気が高いことを認識させられます。ドバイモールに行ってみると、巨大なBlackBerryストアが店を構えているのです。Galaxy S7 edgeだけじゃない? 新興メーカーからもエッジディスプレイ搭載スマホが登場
海外でもGalaxy S7 edgeのような、ディスプレイの角を丸めたパネルを採用するメーカーが増えています。Vivoが2016年春先に発表したフラグシップモデル「Xplay 5」が、実はエッジディスプレイを搭載しているのです。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.