“新生”FREETELスマホのカメラはどう? 「REI 2 Dual」と「Priori 5」を撮り比べ:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)
FREETELの「REI 2 Dual」はデュアルカメラを搭載する3万円台のミドルレンジスマホ。一方、同ブランドの「Priori 5」は、1万円台半ばのエントリースマホ。運営元が変わった“新生”FREETELのスマホのカメラはどうなのか、撮り比べてみた。
「Priori 5」と人物以外を撮り比べ
では人物写真以外の話を。
まずはいつものガスタンクから2台分。
画素数以外の違いは2点。
1つは画角。REI 2 Dualの方が画角が広いので広い範囲が写る。
もう1つは色。同じブランドなのに機種が違うと色も違う。実はこれ、他社でもありがちなこと。センサーや画像処理の違いもあるし、端末ごとに別々に開発しているとこういうこともあるから。
さてここで1つお詫びが。実はREI 2 Dualで撮ったガスタンクの写真、ピントが微妙に合ってません。まさかここで合わないとは思わず、あとで気づきまして。
あれこれ撮ってみると、フォーカスが合ってないことがたまにあったので注意した方が良いかも。
で、フォーカスがちゃんと合ってる別の写真を。
一見どちらも良さそうだが、よく見ると、REI 2 Dualの方がちょっとダイナミックレンジが広くてディテールもしっかりしている。
REI 2 Dualは「HDRオート」機能もあり、シーンに合わせて自動的にHDR(高ダイナミックレンジ)撮影となるが、HDRで撮るとディテールが甘くなるので普段はオフで良いかも。
REI 2 Dualでもう少し撮ってみる
さらに、REI 2 Dualには「マニュアル」モードもある。写真モードで右上の「A」とあるアイコンをタップすると「M」に変わってマニュアル撮影ができる。
マニュアル撮影にすると、「ホワイトバランス(WB)」「シャッタースピード」「ISO感度」「露出補正」「フォーカス」のそれぞれを手動で調整できる。ただし、シャッタースピードやISO感度、露出補正は1段ずつで細かい指定はできない。
続いて、紅梅が青空に映えていたのでそちらを。
タッチオートフォーカス(AF)で手前の梅にフォーカスを合わせての撮影。色も鮮やかで文句ない。
同じシーンでボカシモードでも撮ってみたが、ほとんど差はなし。
近距離時はそもそも背景がボケるのでボカシ機能の出番はあまりないかもしれないけど、ボケて写ってる背景をもっとボカすくらいはして欲しかったかも。
さてREI 2 Dualはけっこう高感度に強い。ISO感度のベースは「ISO100」。他の端末はISO30やISO50など低めな中、高めな設定。採用しているソニーのセンサーのスペックによるものだろう。
暗めの室内でISO感度が多少上がってもノイズがあまり気にならないのは良い。
さらに夜。まずはオートで撮影。
明るくなりすぎず、ぎゅっと締まった良い夜景。
さらに夜景モードで撮ると、ディテールのクオリティが上がる。夜景モード時はモノクロセンサーの情報を使ってディテールを補完しているようで、確かに差が出てた。
等倍で見るとけっこう違う。
高感度時につぶれがちなディテールをしっかり残す夜景モードという考えは面白い。
まとめ:ちょっとツメの甘さはあるけどキレイ
まあそんな感じで、3万円台のデュアルカメラ機「REI 2 Dual」と、1万円台の廉価モデル「Priori 5」でありました。
光の条件がよければPriori 5でも十分イケるけど、逆光や暗い場所では差が出る感じ。シャッタータイムラグ(シャッターを押してから実際に撮影されるまでのタイムラグ)もけっこうあるので、シャッター音を無音にしているときは特に注意。
自撮りしてもらったモデルさんも、撮ったと思って気を抜いたらシャッターが切れて変顔になったのがあった、といっておりました。
Priori 5もメインカメラはしょうがないとしても、インカメラはもうちょっとがんばって欲しかったかな。
一方、REI 2 Dualはワンランク上(5万円超クラス)のデュアルカメラモデルに比べると「ちょっとツメが甘いかな」ってのが残念。HDR時のディテールとか、AFの精度とか。あと全体的にもうちょっと明るめに仕上げてもよいと思う。
でも、細かいツメが甘いだけで基本性能は文句ないし、色もきれいだし、ナチュラル美顔モードも詳細設定でヘンなことしなけりゃ十分ナチュラルでキレイだし、地味に高感度に強いのも見逃せないし、何よりこのクラスとしてはインカメラのクオリティが高いってのは素晴らしい。
自撮りをよくする人、室内での撮影が多くて手頃なSIMフリー端末がないかと思ってる人に良さげだ。
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