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4Gサービスの準備は「順調」 料金は「透明性を高める」――MNO参入準備を進める「楽天モバイル」(3/3 ページ)
楽天が2019年度第1四半期の連結業績を発表した。モバイルセグメントは、楽天モバイルのMNO化に向けた準備で先行投資が続いている。その「MNO化」は順調なのだろうか? 決算説明会の模様を簡単にお伝えする。
5Gの設備投資 約5年間でどう振り分ける?
既報の通り、楽天モバイルは4月10日、5G NR(5G New Radio:5Gの商用通信規格)用の電波の割り当てを受けた。同社は5G通信サービスを2020年6月に開始する見通しで、2025年3月までに合計で約2000億円の設備投資を予定している。
ただ、問題はその投資を“いつ”重点的に行うかということ。この点についても、決算説明会で記者から質問が上がった。
―― 5Gサービスへの設備投資について、「2025年までに約2000億円」となっていますが、「半分超は(サービス開始時期である)2020年6月に使う」といったように、いつ、どのくらいの投資をする見込みなのか、具体的に教えていただきたいです。
山田副社長 5Gへの設備投資のタイミングの詳細は公表していません。ただし、総務省が「2021年3月までに全都道府県でサービス開始する」という開設条件を提示していて、それにコミット(合致)しないといけないので、投資が後ろに思いきり寄ることはありません。だからといって、(サービス開始予定の)2020年6月あたりで一気に入れる訳でもありません。
5Gへの投資は、極端に偏らず、5G基地局の開設条件に従うように行っていくことになりそうだ。
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