トリプルカメラで次の一歩を踏み出した「iPhone 11 Pro」 XSと画質を比較してみた:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/5 ページ)
「iPhone 11」シリーズが発売されたとたん、購入者のテンションがやけに高い。最近のiPhoneは毎回カメラ機能が上がっているんだけど、今回の超広角ほど盛り上がったことはないのでは? 本当にiPhone 11シリーズのカメラはすごいのか。「iPhone 11 Pro」と前モデル「iPhone XS」と比べつつ見ていきたい。
写っていないはずのところまで復元できる謎
さて、もう一度カメラアプリの画面を。
中央の4:3の部分が広角カメラが捉えた画像。両側に透けて見えているのが、超広角カメラによる画像を重ねたものだ。
で、デフォルトでは撮影時に「見えている」だけなのだが、設定で「写真のフレームの外側を含めて撮影」をオンにしておくと、広角カメラで撮影するときは超広角の、望遠カメラで撮影するときは広角カメラの画像も同時に撮影してくれるのだ。
ただ、毎回これやっているとその分ストレージを消費するので、30日間だけ保持ってことになっている。
これはどんなときに使うのか。
試しに「わざと斜めに」撮影し、写真アプリで開いてみたのがこれ。斜めになってますな。このとき、右上に小さな☆印が着いたアイコンがついている。これは「超広角画像も一緒に記録していますよ」という印。
では写真アプリの「編集」で、角度を調節してみよう。すると、写っていないはずの外側が現れるのだ。
いやあ面白い。指で動かすと、構図をいじることもできる。かくして、1枚目の画像を2枚目の画像にできるのである。
よく見ると、2枚目には1枚目の画像には写っていないところまでちゃんと写っているのが分かる。いやあ、力技って怖いわ。
もちろん、ちょいと無理な合成をしているので、端っこのあたりを拡大すると絵が荒れているのだが、拡大しないで見る分にはほとんど分からない。それに、荒れるのは構図的には重要だけどディテールはあまり重要じゃない周辺部だけなので、実用上、あまり気にならない。超絶技巧である。デジタルって恐ろしい。
超広角カメラは、超広角写真撮影時のみならず、こういうときにも役立っているのだ。このデジタルならではの技、いろいろと応用が効きそうなので、将来が楽しみである。
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