5G AndroidからiPhoneまで 秋冬スマホはミッドレンジに注目すべき理由(5/5 ページ)
2020年の秋商戦では4~7万円あたりで購入できる5G対応のミドル~ミドルハイクラスのスマホが中心となりつつある。これは総務省の販売規制の影響だが、各社はどのようなラインアップで商戦に臨もうとしているのか解説する。
スマホ市場の変化で、次期iPhoneにも変化が生まれるか
多くの人が気になるのはAppleのiPhoneだろう。2020年モデルは、例年より数週間遅れで発売すること表明済みだ。Appleは2019年の時点で実売8万円前後からのiPhone 11を普及モデルに据え、2020年は実売5万円前後のiPhone SEを投入。日本の販売環境の変化にもいいタイミングで対応できている。
Appleは5月に実売5万円前後のiPhone SE(第2世代)を投入。日本市場での安価なスマホが求められる状況にもマッチした。8月からはY!mobileやUQ mobileの取り扱いも始まり、気軽に購入しやすいiPhoneとして推されている
チップ周りについては、iPhoneはApple自社設計のチップとモデムチップを組み合わせている。その上で、低価格帯のiPhone SEにも上位モデルと同じハイエンドのA11 Bionicを搭載するなど、処理性能については既にかなりの価格破壊を起こしている。iPhoneは製品ランクを処理性能ではなく、利用者の使用感に直接影響するディスプレイやカメラ、バッテリー容量で差をつける傾向がある。
日本市場でのiPhoneは、割引規制が規制された影響が出てくるだろう。特に、スマホ全体の本体価格が下がっている中、普及価格帯のiPhoneが実売8万円前後のiPhone 11の後継と、実売5万円前後からのiPhone SE(第2世代)では選択肢が少ない。この2機種の価格差3万円を埋めるモデルが欲しいところだ。
Apple Storeでは、iPhone 11(税別7万4800円から)とiPhone SE(税別4万4800円から)の間を埋める製品として、iPhone XR(税別6万4800円から)を販売している。
Apple自身はこの価格差を埋めるモデルとして、実売7万円前後からのモデルとしてiPhone XRを現在もラインアップに入れている。だが、そろそろ変化があってもいいだろう。日本ではトップシェアのメーカーだけに、iPhoneの次期モデルでは5G対応だけでなくラインアップに変化があるかにも注目だ。
関連記事
「iPhone SE(第2世代)」は7や6sからどれだけ進化した? 使い勝手や性能を比較した
「iPhone SE(第2世代)」は、「iPhone 8」から2年半ぶりとなる、4.7型ディスプレイ搭載モデルだ。最新のiPhone11シリーズ並みの高い処理性能を実現しながらも、4万4800円からという低価格に設定されている。「iPhone 8」「iPhone 7」「iPhone 6s」「iPhone SE(第1世代)」などの旧モデルと比較してみた。「Pixel 4a」と「iPhone SE(第2世代)」のカメラ機能を比較 決定的な差があり?
似たような価格帯で販売されている「Pixel 4a」と「iPhone SE(第2世代)」。どちらもシングルカメラの1200万画素だ。この2機種について、撮影したときの違いについて調べてみた。新型コロナウイルスが国内の5Gに与えた影響、2020年後半の5Gはどうなる?
今なお感染拡大が続いている新型コロナウイルスは、国内でようやくサービスを開始した5Gにも暗い影を落とすこととなった。インフラよりも端末の販売に大きな影響を及ぼした。「低価格スマホ」と「iPhone」が5G普及のカギを握っているといえる。なぜ5G対応のiPhoneはまだ登場しないのか? カギを握るモデムチップの存在
5G対応が進んでいないアップル。Androidにスマートフォンを供給する主要各社はすでに5G製品を発表しており、このままではシェアを奪われかねない。その理由はモデムチップにあった。米国の規制強化でプロセッサ製造の道も絶たれたHuawei 業界への影響は?
2020年第2四半期の世界のスマートフォン出荷台数でHuaweiがついに1位となった。しかしHuaweiが好調なのは中国国内市場のみで、他国での比率は下がっている。米国の機器やソフトを用いたプロセッサ製造の道が絶たれたことも大きい。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.