インタビュー

モトローラのスマホは「2019年度比で倍以上に」 ハイエンド機にも意欲 松原社長に聞くSIMロックフリースマホメーカーに聞く(3/3 ページ)

ミドルレンジモデルの販売が上向いていることを好機と捉え、モトローラは日本での事業をさらに拡大しようとしている。その一環として、7月1日には松原丈太氏が社長に就任。松原氏は、ハイエンドモデルも含め、モトローラ端末のバリエーションを広げていきたいと語る。

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5Gの流れは間違いなく来ている

―― もともと通信機器ベンダーだったこともあり、5Gに関しても取り組みが早かったと思います。

松原氏 グローバルでは5Gのリーダーの1社として、いろいろな市場で先駆けて端末を出していますが、日本に関しては現時点でまだ5G端末を出せていません。SIMフリー市場の中で、5Gがどうなるのかといったところもあります。とはいえ、5Gの流れは間違いなく来ています。ネットワークが成熟して、MVNOとお話できるようになれば、柔軟に考えていきたいですね。

―― 今後、SIMフリー市場にはどう攻めていくのでしょうか。

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松原氏 5Gになれば、市場も変わってきます。新しいプレイヤーが入ってきて、料金に対する考え方や、端末に対する考え方にも徐々に変化が出てきています。そんな中で、モトローラはユニークな立場にいると思っています。日本ではブランドの認知度がまだまだ低いので、ここは上げていく必要がありますが、そのブランドをきちんと生かしながら、よりよいものを出していきたい。いろいろな意味でビックリするものも出していきたいと考えています。

 特にスマートフォンは、消費者にとって一番パーソナルな道具で、常に身に着け、寝る時ですら枕元に置いています。これを安心して使えることはアピールしていきたいですし、モトローラは、そういったことをアピールできる面白いポジションにいると考えています。

取材を終えて:ハイエンドとローカライズにも期待

 松原氏の社長就任は、モトローラが日本市場でさらにアクセルを踏むための一環だったことがうかがえる。割引の制限や分離プランの浸透もあり、ミドルレンジモデルに注目が集まっている一方で、メーカーとしての“顔”はやはり技術の粋を集めたフラグシップモデルで作られていく。

 発表された2機種は、いわゆる売れ筋のミドルレンジモデルだが、インタビューでのコメントを聞く限り、フォルダブルスマートフォンを含むハイエンドモデルの登場も可能性が高まっているといえそうだ。日本市場を重視する一環として、FeliCa対応を含むローカライズにも期待したい。

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