ソフトバンクケータイを振り返る シャープの名機が多数も、iPhoneの登場で運命が変わる(3/3 ページ)
ITmedia Mobileの20年を振り返る企画として、国内キャリアが2001年から2020年に発売した主要な「ケータイ」「スマートフォン」をピックアップしてまとめた。第3回ではソフトバンクの歴史を、2006年に立ち上げたソフトバンクモバイルから2014年のY!mobile設立まで、さまざまな企業との合併や「写メール」の元祖ともいえる端末の歴史をたどる。
ウィルコム、イー・モバイルも吸収してY!mobileへ
国鉄系通信会社からJ-フォン、ボーダフォン、ソフトバンクモバイルと移り変わってきたが、現在のソフトバンクに至るまで、さらにウィルコムとイー・モバイル(イー・アクセス)も吸収している。
ウィルコムは、PHS事業を展開していたDDIポケットが前身で、2005年に発足。PHSを高度化した「WILLCOM CORE」、ドコモのネットワークを利用した「WILLCOM CORE 3G」、データ通信サービス「WILLCOM CORE XGP」などを展開したが、2010年に会社更生法の適用を申請。ソフトバンクがPHS事業を引き受け、XGP事業はWireless City Planningが引き継ぐことになった。
ウィルコム端末としては、Windows Mobileを採用したハイスペック端末「W-ZERO3」シリーズが男性を中心に人気を集めた一方、通話に特化した「HONEY BEE」はポップなカラーやコンパクトサイズで女子高生に支持された。
一方、イー・モバイルは2005年に携帯電話事業会社として設立され、2007年にデータ通信サービスを開始。モバイルWi-Fiルーターの「Pocket WiFi」(GP01)シリーズが人気を博し、モバイルWi-Fiルーターの代名詞となった。
その後、イー・モバイルは2011年3月に親会社のイー・アクセスと合併し、2014年にイー・アクセスとウィルコムは経営統合、ブランド名を「Y!mobile」とした。Y!mobileでも通話メインのAQUOSケータイやDIGNOケータイなどを取り扱っていたが、2021年10月時点で、Y!mobileのオンラインストアで購入できるケータイは3機種のみだ。
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