レビュー

「AQUOS R7」のカメラは「これぞシャープ」といえる仕上がり センサー刷新でR6とは別物に荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)

シャープのフラグシップスマホにして「ほぼデジカメ」と思われたりする「AQUOS R7」。同じ1型センサーを搭載するが、R7は「スマホ用センサー」という点で違う。AFやAIなどの性能も進化している。

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使い勝手もAF性能も上がったR7

 と、印象的なところを最初に挙げてみた。

 ここからはいつものように行きたい。カメラアプリは超広角から望遠までを感覚的にさっと変更できるようになった。これはすばらしい(※AQUOS R6もAndroid 12では同様のUIで操作できる)。


AQUOS R7のカメラアプリ。ズーム操作のUIが使いやすくなった

 まずは1.0xで撮影。画像サイズは3968×2976ピクセル(約1100万画素)。青空も濃いし鮮やかだ。AIはオンにしている。

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青空もタンクのグラデーションもきれいに出ているし、ディテールもなかなかだ。さすがの写り

 で、1.0xといいながら、レンズ本来の画角は0.7xの方なので続いてはそちらを。


0.7x(本来の19mm相当の画角)で撮影したガスタンク。周辺部までしっかり撮れている

 2xは本来の1xである0.7xの約2.8xということになる。ややこしいけど、まあ19mm相当の超広角画像の真ん中あたりを切り出して約1100万画素の画像を作っているのだが、元が4700万画素ということもあり、望遠時は4画素を1つにするモードから、解像度重視のモードに切り替えているため、AQUOS R6の2xよりしっかりした絵になっている。


2x望遠の写りもよし。十分に常用できるレベルだ

 今回の作例も2xで撮ったものをけっこう多用している。

 ちなみに最高で6xとなる。ズーム操作がぐっと分かりやすく使いやすくなったのはうれしい(本来こうあるべきだったのだ)。


このように2x以上の時もスライダーが出てさっとセットできる

6xの望遠に挑戦。それなりにもやっとはするけどけっこういい

 さて、この4700万画素のセンサーは4画素を1つとして扱うのがデフォルトであるが、4700万画素の高画素の画像を出力するモードも持っているわけで、AQUOS R7も「その他」にある「ハイレゾ」でそれを使える。


「その他」には4700万画素で撮れる「ハイレゾ」や「8Kビデオ」など凝った撮影をしたい人向けの機能が入っている

 ハイレゾ時はAIやHDRはオフになるが、カメラアプリの機能面では「マニュアル」撮影モードと同じになり、シャッタースピードやフォーカス、ホワイトバランスなどなどを自分で決めることも可能だ。


ハイレゾモードにすると、「マニュアル」モードがベースになり、撮影設定を細かく指定できる

 19mmで撮影したのがこちら。AIが働かないので色はちょっと地味になるけど、7936×5952ピクセルという高解像度で撮れるし、周辺部も含めてディテールの描写もしっかりしている。


ハイレゾモードでガスタンクを撮ってみた。4700万画素のクオリティーだ

 RAWで撮ることもできるので、そうすれば後から色や階調も自在にコントロールできる。

 さらにいろんなシーンで撮ってみよう。


猛暑の中、撮影である。画面上の緑の□はAFポイント

 まずは鉄橋の隙間からのぞく青空。HDRがめちゃ大活躍で、絵で描いたような感じ。0.7xで。


絵に描いたような爽やかな夏の日の鉄橋の下。超広角ならではの直線感、日陰もつぶれず青空も白トビせず、である

 続いて、電車シリーズ。2xで東急世田谷線。これもHDRが効いている。


東急世田谷線。2xでさっと撮ったのだけど、非常に色もバランスもいい

 撮っていて残念だったのはシャッタータイムラグ。ここだ、と思ってシャッターを押しても実際に撮れるまでのタイムラグがイマドキのスマホなのにちょっとバラツキがあるのだ。特に速い被写体のときは注意したい。

 こちらは写りは最高にいいんだけど間に合ってない写真。踏切に入る直前くらいでシャッターを押したのだけど。


シャッターを押してから映るまでのタイムラグでこんなことになったけど、でもそれ以外は完璧。これは鮮やか

 夕景もAIが働いてきれいに撮れる被写体だ。2xで撮影。AIが夕景と認識してくれて、実に期待した色になってくれた。


夕空がキレイだったので一番グラデーションが複雑できれいなところだけを撮るべく2xにして撮影

 花もAIが働いてきれいに撮れてくる被写体だ。


これも2xで。何とも夏らしい爽やかで派手な色で撮れてくれた。AIは「花」と認識

 室内の写真へと行こう。

 カフェに入ったらテーブルにエノコログサ(ネコジャラシ)が飾られていたので、タッチAFでそこにピントを合わせて撮ってみた。AFもなかなか優秀なのだ。


タップするとそこにピントが合い、このAF枠が被写体を追従してくれる

近距離だと背景もきれいにボケてくれるので、こういう何気ないカットも楽しい

 続いて料理。もちろんAIが料理と認識してくれて、白い食器に惑わされず、全体に明るくて色も鮮やかに撮れてくれた。


色鮮やかさやくっきり感がわざとらしいくらいだけど、わざとらしい方がシャープらしくて好感が持てちゃうのはなぜ?

 寄りたいときは2xにして。


料理にぐっとフォーカスしたいときはカメラを近づけるより、2xにした方が形もきれいに出ていいのだ。ちなみに「焼きカレー」です

 次は猫だ。動物AFも進化したのである。そこでうちの飼い猫かふか。ちゃんと顔にピントが合っていることと、ISO感度が上がっているけど画質はまったく問題ないってのがポイントだ。


ソファでくつろぐうちの猫

 そして夜景。夜景モードにして撮影。ハイライト部はHDRでうまくおさえつつ、シャドー部も真っ暗にならない程度に描写されていて、レベルが上がっている。


夜景モードで暗い団地に挟まれた公園を

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