ドコモがスマホ向け「5G SA」を8月24日から提供 月額550円のオプションサービス(当面は無料)
NTTドコモが、スタンドアロン(SA)構成の5G通信サービスをスマートフォンにも提供する。旧5Gギガホを除く5G通信サービス用の料金プランに月額550円をプラスするオプション扱いだが、当面の間はキャンペーンとして追加料金なしで利用できるようにする。
NTTドコモは8月24日から、スタンドアロン(SA)方式の5G通信サービス「5G SA」をスマートフォン向けに提供する。月額550円(税込み)のオプションサービスとして提供するが、当面の間はキャンペーンとして追加料金なし(無料)で利用できる。
スマートフォンにおける「5G SA」について
スマートフォンで5G SAを利用するには、以下の条件を全て満たす必要がある。
- ドコモの5G通信サービスを契約していること(※1)
- 「5G SAオプション」を契約していること
- 5G SAに対応するSIMカードを利用していること(※2)
- 5G SA対応機種を利用していること(後述)
(※1)ahamoを含む。5Gギガホ(新規受付終了済み)は対象外(5Gギガホ プレミアなどへの移行が必要)
(※2)Ver.6以降の「ドコモUIMカード」(水色/緑色)と、ahamo用ドコモUIMカード(青色)
5G SAは、ドコモnanoUIMカード Ver.6(左)とドコモnanoUIMカード Ver.7(右)の他、ahamo用のドコモnanoUIMカードで利用できる。Ver.5までのnanoUIMカードで5G通信サービスを利用している場合は、5G SAオプションを申し込む前にSIMカードの交換が必要となる
サービス開始当初に5G SAを利用できるエリアは以下の通りで、具体的なエリアマップは8月24日8時30分から公開される。
- ターミナル駅とその周辺
- 札幌駅(札幌市北区)
- 仙台駅(仙台市青葉区)
- 東京駅(東京都千代田区)
- 名古屋駅(名古屋市中村区)
- 金沢駅(石川県金沢市)
- 大阪駅(大阪市北区)
- 広島駅(広島市南区)
- 高松駅(香川県高松市)
- 博多駅(福岡市博多区)
- 大規模イベント会場とその周辺
- 大規模商業施設とその周辺
5G SAオプションの申し込みは、Web(ドコモオンライン手続き/ahamoオンライン手続き/ドコモオンラインショップ)の他、ドコモショップを始めとするドコモ取扱店(※2)でも受け付ける。
(※2)ahamoの契約者を除く。ただし、ドコモショップでは有料の「店頭サポート」を利用可能
最高通信速度と対応端末(8月23日現在)
5G SAの理論上の最高通信速度は下り4.9Gbps/上り1.1Gbps(一部機種は1Gbps)となる。対応端末は以下の通りだが、大半の機種はソフトウェアを更新することで対応する(括弧内はソフトウェア更新の予定時期)。
- AQUOS R7 SH-52C(対応済み)
- Galaxy S22 SC-51C(8月末予定)
- Galaxy S22 Ultra SC-52C(同上)
- Xperia 1 IV SO-51C(9月以降予定)
5G SAのメリットは?
従来の5G通信サービスは「ノンスタンドアロン(NSA)方式」で提供されている。この方式はLTE(4G)用のコア設備を流用して提供されることが特徴で、迅速に5Gエリアを広げられることがメリットである反面、5Gの特徴のうち「超低遅延」「超多数接続」を生かせないという課題を抱えている。
それに対して、SA方式は独立した5G用のコア設備を持ち、5Gの「超低遅延」「超多数接続」を生かせる。
法人向け5G SAサービスはミリ波にも対応
ドコモでは、法人向けには既にSA構成の5G通信サービスを提供している。従来はSub-6(3.7GHz帯/4.5GHz帯)でのみ5G SAサービスを提供をしていたが、スマホの5G SA対応に合わせてミリ波(28GHz帯)でも5G SAサービスを利用可能とする。
【訂正:9月9日10時15分】初出時、名古屋駅(名古屋市中区)としておりましたが、正しくは名古屋駅(名古屋市中村区)です。お詫びして訂正いたします
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