Google マップで苦手な地下ルート克服 風景に“大きな矢印”重なり、分かりやすくナビ 都営大江戸線が「インドア ライブビュー」導入
都営大江戸線の一部駅でGoogle マップの「インドア ライブビュー」が利用可能に。スマートフォンのアウトカメラで捉えた風景の映像に道順を重ねて表示できる。いわゆるAR(拡張現実)を活用した機能だ。
複雑怪奇な東京の地下。初めて訪れる目的地へ迷わず行ける人はそう多くないはずだ。そんな方は都営大江戸線の一部駅で利用可能になるGoogle マップの「インドア ライブビュー」を使ってみてはどうだろうか。苦手な地下ルートを克服できるかもしれない。
インドア ライブビューはスマートフォンのアウトカメラで捉えた風景の映像に道順を重ねて表示できる、いわゆるAR(拡張現実)を活用した機能だ。Google マップを見るのが苦手でも、地下の駅構内の看板が見づらくても、目的地までの道順を視覚的に把握しやすい。
地下と聞くと、GPSなどの電波が入りづらく、スマホで位置情報を特定できないのでは? と思われるかもしれないが、インドア ライブビューはAIで数百億枚のストリートビュー画像をスキャンし、ユーザーが見ている方向を特定するグローバルローカライゼーション技術により、地下鉄の駅構内でも正確な位置と方向を判別できるという。
インドア ライブビューを利用しながらの歩行中、周囲の環境に目を配るよう促す注意喚起の文言がスマホのディスプレイに表示されるが、それに頼りがちにならず、左右から人が接近していないか否かも目視するようにした方がよい。ホームからの転落防止のため、ホームでの使用は制限される。
屋内でも使えるインドア ライブビューは、すでにJR東日本も導入しているが、東京都交通局はまず都営大江戸線都庁前駅で利用できるようにし、利用可能な駅を順次増やす方針を1月23日に発表した。同社のニュースリリースによると、都庁前駅でインドア ライブビューを利用できるようになるのは25日だという。
ニュースリリースではインドア ライブビューを使って、都庁前駅から東京都庁第一本庁舎まで行く手順も公開された。
- 目的地を入力
- 「経路」選択
- 「徒歩」マークを選択
- 「ライブビュー」を選択
- 周辺の建物などにアウトカメラを向けて周辺情報を読み取る
- 矢印などで目的地までの道のりが分かる
- 道案内の途中、歩きスマホ防止を目的に、注意喚起が表示される場合がある
- 目的地周辺に到着したら、「完了」をタップしてナビを終了
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