中古で人気の「iPhone 13」は今でも“使える”のか? 性能面で不満はないが、注意点も(3/3 ページ)
Appleが2021年に発売した「iPhone 13」は、発売から間もなく4年が経過するスマートフォンだが、今でも中古市場で人気を博している。スマホを取り巻く環境が変化している中、iPhone 13は2025年も現役で使えるのか。実際に試して、性能面で不満がないことは分かったが、注意点もある。
Lightning端子ゆえにアクセサリーは少ないが、ケースや保護フィルムは入手できる
性能面やバッテリー以外に、iPhone 13で“時代遅れ”を感じさせる最大のポイントが、充電端子がLightning端子であることだ。今まで使ってきた人にとってはあまり大きな問題ではないが、これから中古で選ぶときは頭に入れて欲しいポイントだ。
2023年以降、AppleはEUの規制方針に伴い、iPhone 15シリーズ以降の機種はUSB Type-C端子に変更した。2025年2月のiPhone 16eをもって現行ラインアップからLightning端子のiPhoneは姿を消した。
この流れを受けて、少しずつ影響が出始めている。例えばiPhone向けもUSB Type-C対応アクセサリー(イヤフォン、カードリーダー、外部ストレージなど)が主流になったことで、Lightning対応アクセサリーは徐々にラインアップが減っている。サードパーティー製品でもUSB Type-C専用アクセサリーが増加しつつある、
また、2025年現在はLightning端子のアクセサリーもまだ市場に存在しているものの、iPhoneもUSB Type-C端子に置き換わり切った今、あと1~2年で入手性は大きく低下する可能性が高い。
ただし、ケース・保護フィルムといった消耗品は依然として多くのメーカーが取り扱っており、日常的な維持には支障がないのも事実だ。ブランドものやキャラクターコラボ製品は少なくなっているので、好きなデザインのケースやニッチなアクセサリーは予備を含めて早めに確保した方がよさそうだ。
Lightning端子での運用が嫌なら、MagSafe対応のアクセサリーやモバイルバッテリーを組み合わせるのもアリだ。一般的なワイヤレス充電にも対応しているので、Lightningケーブルなしでの運用もできないことはない。
割り切りと工夫でまだまだ使えるiPhone 13
まとめになるが、iPhone 13は2025年現在でも性能面に大きな不満がなく、日常用途での快適性は十分に保たれていると感じた。最新のApple Intelligenceには非対応だが、Geminiをはじめとした外部のAIサービスで現状の機能的には代替できた。
OSアップデートも例年通りならあと3回は行われる。仮に今から利用を始めても、最新OSをあと3年間維持できると考えれば、安心して利用できる。これは同世代のAndroidスマートフォンにはできないiPhoneの利点だ。
アクセサリー事情は年数の経過から徐々に厳しくなるが、現時点ではケースや保護フィルムもダイソーなどで安価に購入できる。Lightning端子の端末は販売終了したものの、ケーブル自体はまだ公式ストアから購入できるため、まだ致命的ではない。
iPhone 13は1世代後のiPhone 14とプロセッサが同じであることから、中古で購入してもコストパフォーマンスが高い。センサーシフト式の手ブレ補正を採用する広角カメラに加え、アップデートにて衛星通信を用いた緊急SOS機能にも対応するなど、機能面でも最新モデルから大きく見劣りしない。
キャリアで多く売れたこともあり、流通量が多いこともあって中古市場で存在感を示すiPhone 13。バッテリーさえ適切であれば、性能面やサポート面でもまだまだ戦えるスマホであると確認できた。iPhone 13はいまから選んでも、これから使い続けるのも“アリ”な選択肢と考える。
著者プロフィール
佐藤颯
生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。
スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。
関連記事
「iPhone 13」「iPhone SE(第3世代)」が好調 ゲオの7月中古スマホ月間ランキング
ゲオストアが「7月ゲオ中古スマホランキング」を発表。販売数、買い取り数ランキングいずれも上位は「iPhone 13」「iPhone SE(第3世代)」が維持している。日米欧で「iPhone 13」が1位に、過去最大の価格下落率 Back Marketのリファービッシュスマホ販売ランキング
Back Market Japanは、日本、米国、欧州4カ国の「2025年上半期リファービッシュスマホ販売数ランキング」を発表。全エリアで「iPhone 13」が1位になり、日本では1年以上1位を維持していた「iPhone SE(第3世代)」が2位となった。「中古iPhone」はどこで買うのがお得? キャリア、中古店、MVNO、メーカーそれぞれのメリットを整理する
iPhoneを安く購入する方法として、「中古iPhone」に注目が集まっている。ここ1~2年でキャリアでも販売を強化するなど、中古市場に詳しくない人でも買いやすい状況が広がりつつある。キャリアでの買い方や、メーカーやMVNOの選択肢にも触れる。「iPhone 13」シリーズは何が進化した? iPhone 12シリーズとスペックを比較する
発表されたばかりの「iPhone 13」シリーズと、先代の「iPhone 12」シリーズを比較。デザインや形状は変わっていないが、ノッチが小さくなった。プロセッサがA15 Bionicに進化し、カメラはProではマクロ撮影が可能になった。「iPhone 13」シリーズを試す 動画撮影が驚くほど楽しく、Proならではの新機能も魅力
「iPhone 13」シリーズの発売に先立ち、4モデルの実機を試すことができた。デザインは先代のiPhone 12シリーズを継承しており、ノッチはやや小さくなった。カメラは新機能の「フォトグラフスタイル」と「シネマティックモード」が利用可能になり、Proは3倍の望遠カメラとマクロ撮影を使えるのが特徴だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.