「iPhone 13」シリーズを試す 動画撮影が驚くほど楽しく、Proならではの新機能も魅力(1/4 ページ)
「iPhone 13」シリーズの発売に先立ち、4モデルの実機を試すことができた。デザインは先代のiPhone 12シリーズを継承しており、ノッチはやや小さくなった。カメラは新機能の「フォトグラフスタイル」と「シネマティックモード」が利用可能になり、Proは3倍の望遠カメラとマクロ撮影を使えるのが特徴だ。
カメラ機能を大きく進化させたiPhone 13シリーズが、9月24日に発売される。2モデルずつ、約1カ月差でタイミングをずらして投入された2020年とは異なり、2021年は一挙に4モデルが店頭に並ぶ格好だ。一方で無印の「iPhone 13」「iPhone 13 mini」と、“プロ”の名を冠した「iPhone 13 Pro」「iPhone 13 Pro Max」に分かれている点は、iPhone 12シリーズの構成を踏襲。Proモデルは超広角、広角、望遠とも無印のiPhone 13よりもカメラの機能が高く、より選択しやすくなった印象だ。
短い期間ではあるが、発売に先立ち、4モデルの実機を試用することができた。新たに搭載された「シネマティックモード」や「フォトグラフスタイル」などの新機能をテストしつつ、端末の処理能力や使い勝手などもチェックしている。iPhone発売前の“恒例行事”として、そのレビューをお届けしよう。
キープコンセプトながらブラッシュアップしたデザイン、カメラは大型化
2020年に登場したiPhone 12シリーズで側面のデザインを大きく変えたこともあり、iPhone 13シリーズでは、そのコンセプトを踏襲している。直線的でソリッドなフレームはそのままで、背面にはガラスを使用。無印のiPhone 13はアルミニウム、Proモデルは光沢感の強いステンレススチールという点も、iPhone 12シリーズと同じだ。ただし、カラーリングは同じ色でもやや変わっているようで、iPhone 13/13 miniで試用した「(PRODUCT)RED」は、その違いが顕著に出ていた。写真を見れば分かる通り、赤に深みが増し、より落ち着いた色合いになっている。
一方で、TrueDepthカメラを搭載したいわゆる“ノッチ”は、サイズが小さくなり、正面から見たときの印象はやや変わった。このパーツのサイズは4モデル共通のため、特にボディーが最も小さいiPhone 13 miniは、ノッチの左右に隙間が広がったことが分かりやすい。もっとも、ノッチがあることに変わりはなく、写真や動画を全画面表示した際の妨げにはなるが、iPhone 12シリーズまでより、目につきづらくなったのも事実だ。
背面は、カメラの存在感が増している。これは、iPhone 13シリーズ全体でセンサーサイズが大きくなったためだろう。広角カメラ(標準カメラ)のピクセルピッチは無印のiPhone 13が1.7μmなのに対し、Proモデルは1.9μm。iPhone 12シリーズでは、最上位モデルの「iPhone 12 Pro Max」のみ、1.7μmのセンサーを搭載していたが、iPhone 13では“最低ライン”がこのサイズになった格好だ。特に1.9μmのセンサーを搭載するProモデルは、カメラの出っ張りが増しており、トリプルカメラがより近づいたため、カメラユニットの上にギッシリとカメラが詰まっているような印象を与える。
バッテリー容量は非公表だが、全モデルとも駆動時間が伸びているため、容量を増やしているのかもしれない。カメラのサイズアップと相まって、重量は増している。特にiPhone 13 Pro Maxは238gと200gを大きく超え、手に取るとズッシリとした質量が伝わってくる。iPhone 13 Proも前モデルから16g増え、200gの大台を突破してしまった。ありていに言うと、重い。重量が増したのは、4モデル中最軽量のiPhone 13 miniも同じだが、こちらは7gアップにとどまっている。カメラやディスプレイサイズなどとのトレードオフといえるが、ここまで差が開いてくると、モデル選びにも影響が出てきそうだ。
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