ヨドバシ通販は「高還元率で偽物リスク低い」──コレが“脱Amazon”した人の本音か(2/2 ページ)
SNSではヨドバシ・ドット・コムへの評価が高まり、特に高いポイント還元率が多くの利用者から支持を集めている。配送面では遅延や紛失の不安が少ない点が評価され、丁寧・安い・早いの三拍子がそろっていることも大きな魅力といえるだろう。Amazonへの不安から「断然ヨドバシ派」になる人が増えているため、具体的にどこがどう評価されているのか詳しく見たい。
不在による持ち戻りを避ける「置き配」については課題か
サービスに対して好意的な声が多い一方、課題を指摘する投稿もある。それは、玄関前やマンションの宅配ボックスなど、指定した場所に荷物を置くことで完了とする「置き配」に関する内容だ。特に置き配に関しては、「Amazonが勝る」とする意見が多く、ヨドバシ・ドット・コムはサイト内で置き配の指定が完結できず、不在時に連絡する必要がある点が「二度手間」と受け止められている。
置き配は、不在時の受け取りをスムーズにする手段として定着しつつある。だが、ヨドバシ・ドット・コムにおいては、その事情が異なるようだ。「配達会社の選択について」と題されたページの配送に関する公式説明文を詳細に読み解くと、注文時や注文完了後に「置き配」を指定するボタンや機能がない。同サイトの「配達オプション」および「ご不在等でお届けできない場合」の項目を確認しても、利用者が注文手続きを行う過程で「玄関前に置く」といった指定を行える文言は見当たらない。
「ご不在等でお届けできない場合」と題された項目には次のように記載されている。「ヨドバシエクストリームサービス便でのポスト投函の場合を除き、お届け時にご不在の場合は、不在票を残して配達会社がいったん商品を持ち帰ります」。つまり、受取人が不在であれば、荷物は原則として「持ち戻り」となるのだ。もし注文画面に「置き配」を選択するボタンが存在するのであれば、不在時には指定場所に置かれるはずであり、「いったん持ち帰ります」と断定的な表現は使われないだろう。
では、非対面での受け取りが完全に不可能かというと、例外的な記述はある。それが「メール便指定」および「ヨドバシエクストリームサービス便指定」だ。これらの配送方法に関する説明には、「お届け先の新聞受け、荷物受け、郵便受け等に配達いたします」とあり、さらに「お客さまの受領印を必要としません」と明記されている。 ただし、これをいわゆる「置き配」と混同してはならない。商品の大きさや重さによっては利用できないという制限も記載されている。
不在時の受け取りに便利な置き配だが、ヨドバシ・ドット・コムでは事情が異なる。公式サイトの配送説明やオプションを詳細に確認しても、注文プロセスにおいて「置き配」を指定する機能やボタンは存在しない。「玄関前に置く」といった指示を選択する仕組みも見当たらず、現状では指定できないようだ(出典:ヨドバシ・ドット・コム内の「配達会社の選択について」というページ)
ただし、住所の末尾に置配希望と記す、インターフォンに張り紙をする、ヤマト運輸のサイトやアプリで置き配指定をしておくなど、利用者自身が工夫して事実上の置き配を実現している例も投稿されている。
“循環型の使い方”になったヨドバシ派も
日用品や食品(生鮮を除く)をヨドバシ・ドット・コムでまとめて購入し、たまったポイントでゲーム機本体やソフトを買うという“循環型の使い方”をしている投稿もあり、サービスが生活の一部として根付いている様子がうかがえる。
それゆえに利用者ならではの視点で細かな改善点が指摘されるなど、課題もゼロではないが、高い還元率はやはり誰にとっても魅力的であり、また購入から梱包、配送に至るまでの一連の流れに対する信頼感が、多くのユーザーを“ヨドバシ派”に定着させており、Amazonから乗り換えた人も納得させるクオリティーだと評価されているのだろう。
日用品でポイントをためて趣味に使う循環利用も定着した。細かな課題はあるが、高い還元率と丁寧な配送・梱包への信頼感は絶大だ。Amazonからの乗り換え組をも納得させるサービス品質こそが、多くの「ヨドバシ派」をひきつけてやまない理由だろう
おことわり
SNS上の意見は、文脈の変わらない範囲で体裁を整えています。
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