行政も拡張現実に興味 岐阜県にセカイカメラ用散策コース
拡張現実で地域振興――。岐阜県高山市の散策イベントにセカイカメラ用の散策コースが設置された。同県では地域振興の一環として、県内全域でのエアタグ整備も進める。
岐阜県の高山市で開催されている散策イベント「クイズでおさんぽ」の1コースとして、頓智・のiPhone向け拡張現実(AR)サービス「セカイカメラ」を利用した「iPhoneおさんぽコース」が設置された。イベントは10月15日〜11月30日まで。
同県ではiPhoneアプリ開発人材の集積やiPhoneを活用した地域振興を図る「GIFU・iPhoneプロジェクト」を展開しており、今回の取り組みはその一環。高山市の中心市街地で取り組む「空き店舗を活用したまちなかへの誘客・回遊性向上事業」と連携して実施する。
セカイカメラは、ユーザーの現在地に関連した情報を端末のカメラ映像に重ねて表示するARサービス。画面にはエアタグと呼ばれるアイコンが浮遊しており、エアタグをタップすることでテキストや画像、音声などの情報を閲覧できる。iPhoneおさんぽコースでは、特定の地点でクイズをエアタグとして提供。イベント期間中は、1日10台限定でiPhoneの貸し出しも行う(予約制)。
同県は記者発表で、セカイカメラを「個人利用のみならず、観光看板、道案内看板や店舗紹介など、社会的インフラとしての活用も期待されている」と説明。商店街や観光の振興を目的に、今後も観光情報などを提供するエアタグの整備を県内全域で進める構えで、インフラ整備に行政として取り組む。現在は高山市内の観光施設、飲食店等の情報約450件が公開されている。
なお、セカイカメラを開発した頓智・は、同県のIT拠点施設ソフトピアジャパン内にあるドリームコアに入居している。
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