メーカーとの連携強化にシフトするFirefox for Android：それもMozillaの使命（2/2 ページ）

Android対応Webブラウザとしても定着しつつあるFirefox for Androidの開発チームリーダーが、今後の“方向性”について語った。

[長浜和也，ITmedia]

メーカーとのパートナーシップ強化にシフトする

　ルドニンスキー氏は、Firefox for Androidの開発において、これからはメーカーなどとのパートナーシップを強化して、Androidデバイスに最初からプリインストールした状態で出荷してもらうことも重要になってくると考えているという。メーカーパートナーシップの重視は、Firefoxをより多くの端末に導入してより多くのユーザーに使ってもらうために必要なこととルドニンスキー氏は語る。

　メーカーとのパートナーシップを強化する方向へのシフトは、開発者とユーザーとのコミュニケーションを重視してきたこれまでのMozillaのコンセプトと相反することになるのではないかという意見に対して、ルドニンスキー氏は、ユーザーとのコミュニティーが中核という考えは変わらないと説明する。今後も、ユーザー視点が仕様決定で最も重要となる。

　ただ、同時にMozillaの使命は「インターネットをより便利に使うツールをより多くのユーザーに提供すること」であり、メーカーとの関係を強化して製品にFirefoxをプリインストールしてもらうことは、これまで、Firefoxを知らなかったユーザーにも使ってもらえるにつながり、この使命に一致する。

Firefox for Android 開発チームリーダーのカレン・ルドニンスキー氏（写真＝左）。企業との連携強化は、デバイスに最初からFirefoxを用意してより多くのユーザーを獲得する狙いもある