注目の集まる新興国向け低価格スマホたち――ウェアラブル機器も多様化傾向:Mobile World Congress 2014
Mobile World Congress 2014開幕前日に、「ShowStoppers」「Mobile Focus Global」という展示会が開催された。両イベントで見つけた気になるコンシューマー向け製品を紹介したい。
先月開催されたCES 2014では会期中に小規模な展示会が行われていたが、バルセロナで行われているモバイル専門の展示会「Mobile World Congress」(MWC 2014)でも、MWCの本会場とは別に、モバイル関連製品やサービスを展示するイベントが開催された。MWC開幕前日に開催された「ShowStoppers」「Mobile Focus Global」という、2つの展示会で見つけたコンシューマー向け製品をいくつか紹介しよう。
CES 2014では、スマートフォンとつながる腕時計型デバイスが数多く展示された。スポーツやフィットネス向けの活動量計タイプが多かったが、今回のShowStoppersでは活動量計とは異なるコンセプトを持つ腕時計型デバイスも展示されていた。スイス、LOSTnFOUNDの「guard 2 me」は安全・安心のための機能を備えた年配者向けの通信機能付き腕時計型端末。緊急時などに赤いボタンをプッシュすると、登録した先にSOSのメッセージを直接送ることができる。
日本では同様の子供向け防犯端末があるが、本製品は年配者向けだ。デバイスを装着した人がどこにいるかをPCやスマートフォンから確認でき、登録したエリア外に出てしまったときに、自動で通知する機能も搭載されている。
99ドルの安価なアイトラッカー「The Eye Tribe」も人気を集めていた。The Eye Tribeは、Windows OS搭載PCやタブレットを視線で操作できるアイトラッカーで、約1万円で購入できるリーズナブル価格が好評だ。現在はWindows端末のみの対応だが、Android用アイトラッキングソフトウェア開発キット(SDK)のベータ版を提供することが発表されている。
タブレットのUSB端子に接続してトラッカーを端末の手前にセット。最初に視線を登録すると、さまざまなアプリを視線で操作できるようになる。会場ではゲームのFruit Ninjaなどを使ってデモが行われていた
ZTEは本会場でも大きなブースを構えているが、Mobile Focus GlobalではCES 2014で発表したプロジェクター内蔵のLTE対応モバイルWi-Fiルーター「Projector Hotspot」を展示していた。
プロジェクター内蔵のLTE対応モバイルWi-Fiルーター「Projector Hotspot」。4インチディスプレイを搭載したAndroid端末で、バッテリーも大容量。さまざまな使い方ができるユニークな端末だ
Projector Hotspotは、サイズが120(幅)×120(高さ)×28.5(厚さ)ミリで重さが400グラムの小型プロジェクター兼LTE対応のモバイルWi-Fiルーターだ。4インチのタッチスクリーンを搭載しており、通常のAndroid端末のように操作できる。端末内のコンテンツはもちろん、PCやタブレットと接続してコンテンツを共有できる。また、容量5000mAhのバッテリーを搭載しており、ほかの端末に給電することも可能だ。
安価モデルが目立ったスマートフォンの新モデル
Firefox OSを採用した安価なスマートフォン「Alcatel One Touch Fire」シリーズ4機種を発表して注目された中国、TCL Communicationは、Mobile Focus Globalでその他の新端末を展示していた。主力のIdolシリーズから「Idol 2」「Idol 2 MINI」、また、スポーツ時などにアームバンドで腕に付けて携帯できるウェアラブルな「POP FIT」などが展示されていた。
AcerもMWC開幕前日にAndroidスマートフォンの新モデル「Liquid E3」「Liquid Z4」を発表。Mobile Focus Globalでもブースを構えて紹介していた。Liquid E3は1300万画素F1.8のメインカメラを搭載し、クアッドコアCPUを採用したハイスペックモデル。Liquid Z4は4インチディスプレイや有効画素数約500万のメインカメラを搭載。デュアルコアCPUで4GバイトROMなどを採用するスペックを抑えたコンパクトなモデルだ。今回のMWCでは、全体的に新興国を意識したローからミドルレンジ端末の発表が多くなっているが、小規模展示会でもその傾向がみられた。
Acerが発表したスマートフォンの最新モデル「Liquid E3」。4.7インチのHDディスプレイ、1300万画素のメインカメラ、200万画素のインカメラ、クアッドコアCPUなどを採用したハイスペックモデル。背面のボタンを押すとカメラが素早く起動するなど機能も充実している
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