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コラム

使って分かったウェアラブルが“惜しい”理由ふぉーんなハナシ

さまざまなウェアラブル端末が登場している昨今ですが、周囲を見渡してみるとそこまで普及しているとも思えません。実際に使ってみると、なかなか普及しない理由の一端が見えてきました。

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リストバンド型活動量計「Fitbit Flex」

 Android Wear搭載スマートウォッチにGoogle Glassなど、しばしば話題に挙がるウェアラブル端末ですが、日本ではあまり日常的に身につけている人を見ないように思います。ガジェット系メディアの記者をしていると、まわりにガジェット好きや新しいもの好きな人が多いので、フィットネス用のリストバンド型デバイスなどを使用している人も少なくないです。人が身につけているのを見ると「かっこいい」と思ったり、「自分も使ってみたい」と思ったりしてしまうのが不思議なところです。

 そこでひょんなことからリストバンド型活動量計「Fitbit Flex」が手に入ったので(自分で買ったわけではない)、実際に使い心地を試してみました。

 筆者は普段腕時計も付けないのですが、軽くてさらりとした肌触りのFitbit Flexは24時間付けていてもそこまで気になりません。身につけるだけで歩数や消費カロリー、睡眠の質などを計測し、スマートフォン向け専用アプリから確認することができます。運動不足なのが気になっていたので、蓄積されたデータを見ると運動するモチベーションが上がりました。

 しかし1週間が経過すると、データを確認する回数も減り、“飽き”が出てきました。また、3〜4日ごとに端末を充電する必要があり、充電を忘れたり、充電したことで端末を付け忘れたりということも起き始めました。Fitbit Flexの場合は端末専用の充電機器が同梱されているので、それをなくしてしまうと充電ができなくなります(そして実際になくしてしまいました)。スマートフォンや携帯用ゲーム機、音楽プレーヤーなどと同じで、充電すべき機器がまた1つ増えてしまうと考えると、よほど強いモチベーションがなければ購入には至らないように思います。防水性能があると知っていながらも、壊れたときのことを考えると水回りでは怖くて装着できませんでした。実際に使ってみると、充電やアプリの起動など面倒が作業が多いほか、故障しないように注意を払う必要もあることに気付きます。

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新型メガネ「JINS MEME」

 筆者が最近取材する中で気になったのは、アイウエアブランド「JINS」が2014年5月13日に発表した「JINS MEME」です。

 目の動きやまばたきから疲れた眠気を測定するというもので、発表会では視線を動かしてスマートフォンを操作するデモンストレーションも行われました。視力矯正やオシャレ目的のだてメガネとは異なる、新たな付加価値を持つメガネの登場に期待は膨らむばかりです。

 しかし、ウェアラブル端末はデザイン、価格、機能など、各機種で違いが分からず、どれを買っていいのか分からない――という課題もあります。スマートフォンと同じような問題を抱えているように思えますが、生活必需品と化したスマホと異なり、ウェアラブル端末は嗜好(しこう)品のようなもの。「かっこいい」「身につけたい」と思わせるデザインや、これを使えば「面白そう」「楽しそう」と思わせるワクワク感に消費者はお金を払ってくれるのではないでしょうか。

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