スマホカメラ徹底比較2015春の陣(前編)――機能、スペック、画質すべてを丸裸に:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/3 ページ)
スマホカメラの進化は著しい。もはやどの端末も大差ないでしょ? なんて思う人がいるかもしれないが、とんでもない。最新スマホ6モデルを撮り比べて徹底比較してみた。
さて、2015年も2月が終わろうとしている。というわけで、春モデルやそのほかカメラ機能に力を入れたスマートフォンを対決させる季節がやってきた。今回取り上げたのは、「Xperia Z3 SO-01G」(ソニーモバイルコミュニケーションズ)、「AQUOS ZETA SH-01G」(シャープ)、「ARROWS NX F-02G」(富士通)、「GALAXY Note Edge SC-01G」(サムスン電子)、「iPhone 6 Plus」(Apple)、「Ascend Mate7」(ファーウェイ)の6モデル。どれもカメラ機能に力を入れたというややデカめのハイエンド機だ。それをもう容赦なく無慈悲にずらっと並べて画質をチェックしてやろうという企画である。
今や、iPhoneもAndroidスマホも基本性能に大差はない。どれもそれなりにサクサク動くし、最低限の機能を備えている。画素数こそ違えど、どれを買ってもちゃんと撮れるから問題ないじゃないか……と思いきや、実際撮り比べてみると機種ごとの差が結構あるではないか。
明るいところや暗いところ、青空や電球の下、風景から人物まで、あれこれ撮り比べると、サムネイルでも分かるくらい大きな差が出る。「え、こんな典型的なシーンでもこんなに色が違うの?」と思うに違いない。どれがナンバー1かを決めたりはしないが(得手不得手もあるしね)、ざざっと見比べてスマホ選びの参考にしていただきたい。
左から「GALAXY Note Edge SC-01G」「Xperia Z3 SO-01G」「Ascend Mate7」「ARROWS NX F-02G」「iPhone 6 Plus」「AQUOS ZETA SH-01G」
今回比較する6機種をご紹介
今回取り上げた6機種は、Appleの「iPhone 6 Plus」からドコモの2014-2015年冬春モデル、自分撮りが自慢のファーウェイ端末までさまざま。細かく紹介するとキリがないので、カメラ性能のみに触れつつ、ざっくりと紹介していく。並び順は「メーカー名のアルファベット順(昇順)」なので他意はありません。
Apple「iPhone 6 Plus」
まずは、AppleのiPhone 6 Plus(ちなみにこれだけ私物です)。有効約800万画素で裏面照射型CMOSセンサーを備えるメインカメラは、左上の端っこにレイアウト。レンズは29ミリ相当で、小さいほどレンズが明るいことを示すF値は2.2。撮影画像のアスペクト比は4:3で、光学式手ブレ補正を搭載するのが特徴だ。
インカメラは120万画素でアスペクト比は4:3。画素数的にはメインカメラ・インカメラ共に、今回一番数値が低い。
富士通「ARROWS NX F-02G」
富士通のARROWS NX F-02Gはメインカメラが中央にあり、1/2.3型の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor RS for mobile」を搭載する。後に紹介するXperia Z3と同じく、有効約約2070万画素と6モデルの中で最も多画素。レンズは26ミリ相当とやや広角でレンズはF2と明るめだ。
インカメラは約210万画素で16:9のアスペクト比。撮影機能はシンプルだが、基本性能に力を入れた製品となっている。。
ファーウェイ「Ascend Mate7」
ファーウェイのAscend Mate7もメインカメラを中央にレイアウト。ソニーの裏面照射型CMOSセンサーを搭載するが、センサーサイズはARROWS NXやXperia Z3より一回り小さいものと思われる。有効約1300万画素で、レンズは28ミリ相当、F値は2.0。
インカメラが500万画素と高画素なのが特徴だ。自分撮りに力をいれており、背面の指紋センサーをタッチして自撮りすることもできる。
サムスン電子「GALAXY Note Edge SC-01G」
側面が片方だけ湾曲したディスプレイを採用するサムスン電子のGALAXY NOTE Edge。撮影時はそこにシャッターボタンが現れる(が、撮影時に押しやすいかといわれると微妙)。有効約1600万画素のメインカメラは中央にある。ユニークなのは、ほかが4:3のイメージセンサーを使っているのに対し、こちらはセンサーのアスペクト比が16:9であること。基本がワイドなのだ。また、リアルタイムHDR撮影が可能で、光学式手ブレ補正も搭載している。レンズはF2.2で31ミリ相当。左右の画角はほかのスマホとほとんど変わらないが、上下が短い分、全体の画角(対角線で測るため)はちょっと狭め。
インカメラは370万画素でレンズもF1.9と明るめの仕様。背面の心拍センサーに指を置いてシャッターを切ることができる。自撮り時は人差し指を伸ばして触ればよい。サムスン、ファーウェイとアジア系のメーカーが自撮り用にインカメラの画素数を上げてきているのが面白いところ。
シャープ「AQUOS ZETA SH-01G」
シャープのAQUOS ZETA SH-01Gも、メインカメラは背面中央にあり構えやすい。イメージセンサーは裏面照射型CMOSセンサーで有効約1310万画素。リアルタイムHDRと光学式手ブレ補正に対応する。レンズはF1.9と最高クラスの明るさで、30ミリ相当。撮影ガイド機能と、料理自動認識機能がほかのモデルにはないところ。インカメラは約210万画素でF2.2だ。
ソニーモバイルコミュニケーションズ「Xperia Z3 SO-01G」
最後に、ソニーモバイルコミュニケーションズのXperia Z3 SO-01G。メインカメラはボディ左上の端っこにレイアウト。最近は中央部にメインカメラを配置する端末が増えてきたが、今回はiPhone 6 PlusとXperia Z3の2モデルのみが中央以外の場所に搭載されている。
1/2.3型で有効約2070万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor RS for mobile」を採用しており、レンズはF2.3で25ミリ相当くらい。ソニーのレンズブランドである「Gレンズ」を搭載している。同じセンサーを採用していると思われるARROWS NXより少しだけ広角だ。インカメラは220万画素でレンズはF2.8を採用している。
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