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くっきり画質にパノラマ機能が充実! ハイエンドな「Nexus 6」のカメラ機能をアプリと一緒に徹底チェック荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/2 ページ)

ワイモバイルの「Nexus 6」は、1300万画素の高画質カメラとシンプルながらも機能が充実したカメラアプリに注目だ。

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 GoogleとMotorolaが開発した「Nexus 6」。Google純正(まあ実際に作っているのはMotorola)のスマートフォンだが、日本ではワイモバイルのみが扱う知る人ぞ知る端末。ワイモバイル以外にも、「Google Play」からSIMロックフリーモデルを購入できる。Google以外のアプリが入っていない「素のAndroid端末」だ。

 最新のAndroid 5.0を搭載した端末ということもあり、アプリと共にカメラ機能も一緒にチェックしてみようというわけなのである。

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ワイモバイルの「Nexus 6」
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カメラアプリは非常にシンプルだがパノラマ系がやけに充実

 各キャリアが発売する端末は、自社のカメラ機能をフルに発揮するため、独自のカメラアプリを用意している。だが、端末によっては別途カメラアプリが存在する。例えば、シャープのAQUOS端末だと「SHカメラ」と「カメラ」の2つがプリインされている。その「カメラ」というのがGoogle純正のカメラアプリだ。アイコンを見るとすぐに分かる。

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このクラシカルなカメラっぽい形にGoogleらしい虹色のレンズをあしらったものがGoogleのカメラアプリ

 その機能はとてもシンプル。シーンモードがどうとか特殊エフェクト撮影がどうたら、っというのは一切ない。潔くてよし。基本的にはAndroid 4.4のカメラアプリと同じだ。カメラを起動すると、シンプルな画面に切り替わる(格子線は手動でオンにしてある)。

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なんとカメラアイコンの回りがすべてシャッターというシンプルなユーザーインタフェース(UI)。シャッターボタンがでかい

 なんと撮影モード切り替えも再生への切り替えもなし。右下の「…」をタップすると、下に設定メニューがちょろっと出る。左から、露出補正(ただし、デフォルトではオフ。これはオンにした状態)、セルフタイマー、格子線、HDR、ライト、インカメラ/メインカメラの切替だ。画面をタップするとそこにドーナツ状の二重の円が表示され、そこにピントが合う。

photophoto 右下の「…」をタップするとこんなメニューが出る(写真=左)。画面中央にある二重の円が、タッチAFするところ。ちなみに下にある−2から+2は「露出補正」用。オンにしたので表示されている(写真=右)

 と同時に、露出(明るさ)もタップした位置に合わせて変化する。この辺はiPhoneと同じで、昨今よく見かける方式だ。ただ、Googleカメラの場合はかなり極端に露出が変わる。普通に撮ると逆光になるケースもある。メインの被写体である三重の塔をタップするとそこに明るさを合わせるため、全体がぐっと明るくなり、背景が白く飛ぶ。素晴らしい。

photophoto 逆光で三重の塔を撮影。どうしても暗くなる(写真=左)。三重の塔をタップしてそこにピントと露出を合わせてみた。容赦なく背景が飛んで、メインの被写体が明るくなる(写真=右)

 これだと空が真っ白になってしまうということで、HDR+をオンにして撮影してみる。

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両方をそれなりに合わせた写真に。空のグラデーションがいまひとつなのが気になるけどまあ普通のできだ

 Nexus 6を使いこなすにはHDRオン/オフとタッチAF&AEを駆使せよ、ってことだ。そうすればシンプルな操作だけで写真をコントロールできる。画質チェック作例は後で。撮影モードを変えたい時は、画面の左端を右にフリック。要するに、左に隠れているメニューを引っ張り出す感じ。

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左から撮影メニューが現れる

 動画の切り替えもここで行う。動画は4K撮影に対応。カメラの上には「背景ぼかし」「パノラマ」「Photo Sphere(全天球パノラマ)」。パノラマ系がやけに充実しているので、この辺はあとでまとめてチェックするのだ。

1300万画素の画質は?

 Nexus 6は有効約1300万画素のCMOSセンサーに光学式手ブレ補正を採用。レンズの明るさはF2.0とスマホとしてはハイエンドの性能だ。さりげなく光学式手ブレ補正搭載というのが2014年秋からのトレンドですな。

 では、画質はどうか。いつもの滑り台を2枚撮影した。1枚目はそのままカメラを向けて撮影したもの。空の明るさに引っ張られて肝心の滑り台が暗くなったと思ったので、滑り台をタップしてそこに露出を合わせて撮り直した。

photophoto 何の設定もせずそのままカメラを向けて撮影(写真=左)。滑り台をタップしてから撮影(写真=右)

 ついでに「iPhone 6 Plus」で撮影したものも。シャープの「AQUOS ZETA SH-01G」で撮影した時と一緒に撮ったのだが、SH-01Gの方が期待した色が出ていたなと思う次第である。偉いもんだ。

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「iPhone 6 Plus」で撮影

 次はあずまや。単体でもアレなので、iPhone 6 Plusの写真も並べてみた。

photophoto Nexus 6であずまや。タッチAFなどは使っていない(写真=左)。iPhone 6 Plusであずまや。こちらもタッチAFなどは使わなかった(写真=右)

 とりあえず、Nexus 6はディテールが細かい。松葉の1本1本があまりつぶれていない。シャープできりっとしている。この、「シャープでキリッ」というのがNexus 6カメラの特徴かもしれない。どのくらいシャープなのか。もう1つ風景ネタってことで、ディテールが分かりやすい人工建造物(ガスタンク)の写真を。これもかなりディテールまできりっと写っているのが分かる。最もレンズやイメージセンサーが優秀、というよりはデジタル処理でシャープにしている感があるから好き嫌いは出そうだけど、これはなかなかよい。

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ガスタンク。等倍で見ると、タンクの上に建っているアンテナもかなりシャープなのだ

 お次はポートレート。もちろん顔認識機能はあり。

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きちんと顔認識して撮影。なかなかよい感じ

 インカメラは16:9の200万画素、つまりフルHDと同じ。

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インカメラで自分撮りしてもらった

 次はアジフライを撮影。食べ物は極めてナチュラルな写り。ちょっと暗いかなと思ったのでアジフライの衣の辺りをタップして撮り直してみた。

photophoto アジフライを撮影(写真=左)。タッチAFを使って少し明るめを狙ってみた(写真=右)

 タッチAFしたところに露出も同時に合わせるカメラが最近は増えたけど、かなり容赦なく上げ下げしてくれるのがNexus 6の面白いところである。これなんか典型。明暗差が極端になる夜景である。タッチAFする場所でこれだけ撮り分けられるのだ。これは面白い。

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普通に夜景を撮影
photophoto ネオンの明るいところにタッチAFして撮影。ハイライト部の飛びが減って、全体的に黒く抑えた写りに(写真=左)。夜空の暗いところにタッチAFして撮影。暗いところが持ち上がって全体的に明るい夜景に(写真=右)

 ここで、HDRネタも1つ。HDRは暗所を持ち上げるよりハイライト部の白飛びを抑える方がメインに働くようだ。中央の人形のひげを見るとよく分かる。ライトが当たっているところの白飛びがぐっと抑えられているのだ。

photophoto HDRオフ(写真=左)。HDRオン(写真=右)

 ではそれ以外の自由作例をいくつか。

photophoto 背景の暗さを生かすため、わざとHDRはオフに(写真=左)。菜の花にポイントを合わせるため、そこでタッチAFして撮影。ディテールまでいい感じに出ております(写真=右)
photophoto 室内でうちのネコを。ネコの目元にタッチして撮影。ピントはそこに合ったが、色が暗めのネコなので全体に明るくなりすぎたか(写真=左)。かなり暗い明け方の住宅街で撮影してみた(写真=右)

 先述の通り、Nexus 6は光学式手ブレ補正を採用する。同じく光学式手ブレ補正を備えるiPhone 6 PlusはISO感度をなるべく上げないように頑張るので、暗いとシャッタースピードが4分の1とかになる。Nexus 6はそこまで極端なことはせず、それなりにシャッタースピードを維持してISO感度を上げてくるので、暗いところではややISO感度が高めになる。傾向としてはそんな感じ。明るい場所ではすごくディテールがシャープでくっきりしており、彩度も高めで見栄えのする写真を撮ってくれると思っていい。

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