ドコモの「パケットパック海外オプション」を中国で使ってみた/ソフトバンクのプリペイドSIM、販売状況はどう?:5分で知るモバイルデータ通信活用術(1/2 ページ)
NTTドコモが「海外1dayパケ」の代替サービスとして提供を開始した「パケットパック海外オプション」。事前準備なしで使ってみました。ソフトバンクの訪日旅行客向け「Prepaid SIM for Travel」の販売状況もチェックします。
前回お伝えしたように、NTTドコモは3月15日から「パケットパック海外オプション」の提供を開始しました。基本的には海外渡航前に「My docomo」などで事前申し込みして使うのが基本ですが、あえて事前に申し込まずに(申し込み忘れともいう)中国で使ってみました。
合わせて、ソフトバンクの訪日旅行客向けのプリペイドSIMカード「Prepaid SIM for Travel」のキャンペーンと、最近の販売状況をご紹介します。
事前申し込みなしで「パケットパック海外オプション」は使える?
ドコモの「パケットパック海外オプション」は、国内向けデータ(パケット)定額オプションの容量を使って海外でも高速通信できるサービスで、24時間980円(非課税)の追加料金で利用できます。日本時間の9月30日までは、毎月1回分の料金を「dポイント」で還元するキャンペーンも実施しています。
このオプションを契約(利用)するには、以下の条件を全て満たす必要があります。
- ドコモの「FOMA(W-CDMA)」または「Xi(LTE)」の音声契約をしていること
- 「WORLD WING(国際ローミングサービス)」を契約していること
- 「spモード」を契約していること
- 国内向けデータ(パケット)定額オプションに加入していること
スマートフォン(あるいはspモードケータイ)を契約しているユーザーなら基本的に誰でも利用できるといっても良いでしょう。ただし、以下のいずれかの条件に当てはまる場合は契約できません。
- ドコモが提供する他のネット接続サービス(「iモード」「mopera U」など)を重畳契約している場合
- 「WORLD WING Wi-Fi(海外公衆Wi-Fiのローミングサービス)」を契約している場合
サービス開始時点でこのサービスが対応するのは205の国・地域。前身の「海外1dayパケ」(新規申し込み終了)と比べるとより多くの国・地域で使えることが大きな特徴です。
同サービスをいち早く試すべく、筆者はサービス開始前日の3月14日に香港へ渡航。同日中に中国・深セン市へと移動してサービスを試してみることにしました。
冒頭でも述べた通り、パケットパック海外オプションは渡航前の事前申し込みが基本です。筆者もそれは分かっていたのですが、よく考えたらサービス開始前なのでそもそも渡航前に申し込めません……。
筆者がオプションを申し込もうと思っていた回線は、既に海外1dayパケを申し込み済み。深セン到着後に現地のネットワークにつながると送られてくるSMSには海外1dayパケに関する案内は当然ありましたが、新しいオプションについての告知はありません(前日だから当然かもしれませんが)。
とりあえず、現地でMy docomoの「ドコモオンライン手続き」にアクセスし、オプションを申し込み。その後、普段国内で愛用している「Galaxy Note8 SC-01K」のデータローミングを有効にしてWebサイトに接続を試みるとオプションの利用開始を促す画面が表示されました。画面の「利用開始」をタップすると、問題なくネットにつながりました。
利用開始手続きは専用アプリ「ドコモ海外利用」アプリからも行えますが、筆者がそれに気付いたのはサービスの利用開始後でした。
いったんネットにつながってしまえば、後は国内と同じ感覚で使えます。唯一不便を感じた点は、利用できるデータ通信量の確認に「dアカウント」によるログインが必要だったことぐらいです。できれば利用状況ページ(または海外利用アプリ)で確認できれば良いのですが……。
このオプションでは国内のデータ定額データ通信量を消費します。そのため、国内と同じように使う限りはデータの使い方の面で神経質になる必要はあまりなさそうです。
「24時間980円」という料金設定は、場合によっては海外渡航者向けモバイルルーターレンタルよりも高く付くかもしれません。
しかし、レンタルルーターは原則として滞在日数ベースで課金されます。「毎日データ通信するわけではない」「渡航後、プリペイドSIMカードを手に入れるまでの“つなぎ”」といったケースでは、「利用開始から24時間」という課金方法のパケットパック海外オプションの方がむしろ割安になる可能性があります。
加えて、このオプションはデータローミングのオン/オフを切り替えること以外の設定をする必要がない、という点も大きなメリットです。現地でプリペイドSIMカードを調達した場合、基本的にはAPN(データ通信の接続先)を設定しなくてはなりません。その手間が省けるのです。
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