飛び出すカメラでノッチなしのVivoスマホ 最新「X27」は何が変わった?:山根康宏の海外モバイル探訪記
インカメラがポップアップするスマートフォン「NEX」を2018年6月に発表したVivoから、後継モデル「X27」が発売されました。6.39型ディスプレイやSnapdragon 710を搭載。アウトカメラはトリプル仕様になりました。
世界初のインカメラがポップアップするスマートフォン「NEX」を2018年6月に発表したVivoから、正統進化した後継モデル「X27」が発売されました。OPPOの「Find X」は前後のカメラモジュールを含む本体上部が上下しましたが、Vivo NEXは指先よりも小さいインカメラユニットだけを出し入れします。X27はそのNEXをさらに機能強化するとともに、価格を引き下げ買いやすくしています。
NEXにはSnapdragon 845搭載の上位モデルと同710搭載のミッドハイレンジモデルがあり、どちらも6.59型(1080×2316ピクセル)ディスプレイに1200万画素+500万画素のデュアルカメラを搭載、ポップアップするインカメラは800万画素でした。X27はSnapdragon 710モデルのみとなりディスプレイは6.39型と若干小型化、しかし解像度は1080×2340ピクセルとわずかに高くなっています。
アウトカメラは4800万+1300万(ウルトラワイド)+500万画素のトリプル仕様に。カメラのスペックは他社のハイエンドモデルと比べても遜色ありません。指紋認証センサーは引き続き背面にはなく、ディスプレイ埋め込み型です。背面は光沢感のある仕上げながら、細かい筋を入れることで滑り止め効果と指紋が目立ちにくい処理がされています。
さて、気になるポップアップカメラは、NEX同様にカメラをフロントに切り替えると出てきます。バネ仕掛けで飛び出すのではなく、モーターを使って出てくるので動きはスムーズ。出し入れの動作はは1秒くらいかかりますが、気になるものではありません。
インカメラモジュールはよく見ると台形となっています。これで左右にぶれることなくしっかりとモーターで上下に動かすことができるのでしょう。そしてインカメラが出た状態で背面を見ると、アウトカメラを囲うラインがそのままインカメラの裏側につながるデザインになっています。このようにX27は動きだけではなくデザインにも注力することで「魅せる」端末になっているのです。
なお、本体の厚さは9mm。NEXは8mmだったので若干厚くなっていますが、その分、カメラの耐久性や強度はX27の方が上だと思われます。
さて4800万画素の高画質カメラや1300万画素の超ワイドカメラが気になるところですが、フロントカメラにコストをかけて収納式にしているX27ですから、スペックも強化しています。収納式ながら1600万画素と他社のハイエンドスマートフォンより高画素で、そのまま撮影してもきれいですが女性にとっては美顔モードの標準搭載がうれしいところ。男性が使ってもナチュラルに美しく仕上げてくれます。
X27の価格は3599元(約5万8900円)。メモリ8GB+ストレージ256GBというスペックも十分。Vivoはいまだに日本には進出していませんが、これだけのスペックと動くギミックを持った製品はぜひ日本へ投入してほしいものです。
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